飼い猫について考える。

不知火白夜

はじめに。猫について

 このエッセイは、タイトルやキャッチコピーにあるように、飼い猫について書いたものである。

 そのため、最初にうちの猫がどんな子だったのか書いておこうと思う。


 うちで一緒に暮らしていた猫は、2005年の夏から秋にかけて我が家にやってきた猫である。名前はミク。漢字で書くなら美紅。いい字だと思っている。この文中でもミク表記と美紅表記が混ざるかもしれない。因みに女の子だ。

 その子は、親の知り合いから譲り受けた猫で、正式な品種は分からない。お母さん猫がアメリカンショートヘアなのだが、そのお母さん猫が脱走した際にミク含む3匹ができたそうだ。そのためお父さん猫は不明である。

 しかし、顔つきや雰囲気はどことなくノルウェージャン・フォレストキャット感がある。お父さん猫はノルウェージャンなのか? 脱走してノルウェージャンと会うのかは分からないので、結局ミクの品種は分からない。ちなみに他のきょうだい猫は真っ白だった。

 ミクは長毛の可愛い子で、私と兄が一目惚れした。それまで猫はそんなに得意ではなかった私は、ミクのおかげで一気に猫好きになったのだ。


 ミクは初日からカーテンレールをのぼるようなやんちゃな子で、家中ボロボロにされた。脱走したことも何度もある。(飼い主側の不手際であることよく分かっている)

 近所の猫と子猫のときから交流があり、時に猫パンチをしていた。

 そこらじゅうに毛をまき散らし、夏には風呂場やドラム式洗濯機の中で眠り、冬には浴槽の蓋の上に座っておしりをあたためていた。

 食の好みが激しく、なかなか食べないこともあった。結局シーバシリーズをよく食べていた気がする。あと、ちゅーるもよく食べた。ちゅーるの動画は撮れなかった。

 喉を鳴らすと不思議な音がした。ゴロゴロといえばそうなのだけど、ブロロロみたいな、ブーブーみたいな、そんな音である。

 ミクはよく出窓で寝ており、誰かが帰ってくると玄関にきていた。玄関でなくても、階段の中腹からこちらを見ていたときも多々あった。


 猫は、ミクはめちゃくちゃ可愛い。それは15年ずっと思ってる。だが、時にうっとうしいときもあった。外出前にあれこれ構われると困ったものだ。でも、そういう所も総じてかわいい。そういう子である。


 そんなミクが、2020年8月21日に15歳で永眠した。特に大きな病気もなく大往生だったのだが、寂しいのである。今でも、ミクがよく寝ていた場所にいるんじゃないかとか、玄関開けたらその辺に座ってないかとか考えてしまう。20代半ばにとっての15年はでかすぎる。いや、何歳にとっても15年はでかいけども。

 これは、そういう元猫飼いが、ミクとの思い出を思い返したり、難しいこと考えたりする、そういう何かになる予定の文である。

 うん、キリがいいので今回はこのへんで。

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