脳汁垂れ流し脱力系エッセイ(仮)

めぐめぐ

黒歴史小説系の話

 子どもを寝かしつけてる時、ふと思った。


(あれ? 昔書いたあの小説……、あのキャラどうやって死んだっけ?)


 ……思い出せん。


 昔書いた小説とは、中学生の美術の時間、『』を作る課題で、私だけを書いて提出したという作品。

 先生、あれみてどう思ったんやろうか。


 気になるけど、答えは知りたくない。

 だって、うちのへったくっそな絵が挿絵として入ってたからな。


 手元にあったら、間違いなく焼いてる。てか、作品どこやったんやろ?


 まあええか。


 実は、データは残っている。

 中学生の時には我が家にPCはなく、執筆はワープロで行ってた。


 それも白黒で、めっちゃでかくて超重かった。

 目の前のノートPCを見ると、同じようなフォルムのくせに時代の流れを感じるな。肩にかけていた携帯電話が、かまぼこの板サイズになったのと、同じくらいの変化かもしれん。


 肩掛け携帯電話の時代、知らんけど。


 とにかく、ワープロでしこしこと原稿を打ち、当時高価だったインクリボンを惜しげもなく使い、私の作品は完成した。

 インクリボン、懐かしい。多分もう10年以上このワードをタイプする事はなかったやろう。


 良かったな、インクリボン。


 あかん、話が脱線しすぎる。

 小説の話やな! えとえと。


 とにかく小説のデータは保存していたから、久しぶりに引っ張り出してみる事にした。


 グーグルのマイドライブを漁る。

 今はいいよね、端末気にしなくてもどこでもデータを引き出せるから。


 私の黒歴史……発見。


 もう、やべえ匂いがプンプンするぜ……。


 一応内容は、薄っすら覚えてる。

 もう薄っすら覚えている内容の時点で、もうやべえんやけどな!


 書いてた当時は、流星香先生の『プラパゼータ』シリーズにハマってて、その中で書かれていた残酷表現にえらく影響を受けてた。


 ……てか、作者様の名前調べたら、プラパシリーズ、kindle版あるやんけっ!


 え、どうしよ、買おかな……、どきどき。


 とにかく、私は読んでた小説の影響をもろ受けながら、件の作品を書き上げた。


 もうこの時点でやばい。


 引くなら今しかない。

 しかし、何であのキャラが死んだのかが無性に気になる。


 ファイルをタップする。


 ……あ、出て来た。


『 プロローグ ~大地との契約~


世界が、滅んだ。ただ、それだけだった。

地上から、全てが消えた。一人の少女を残して:::』


 あ。無理。


 次の瞬間、スマホを閉じてた。


 これ書いたやつ……、マジ消してくれ……。

 ああ、過去の私か……。


 ちなみに『:』は、三点リーダーの変わりにしていたはず。縦書きにするとちゃんと『……』って表記されるはず……って、ならない……だ……と⁉(カクヨムのプレビューで縦書き表記を確認してみた)


 三点リーダーはいい。あんなん、後でいくらでも修正出来る。


 問題は、タイトルを含めたたったあの3行の破壊力よ。

 なんなんあれ?


 基本、私は『自身の物語を愛そう』というスタイルやし、そんなエッセイも書いたりしてる。基本は。


 でも、これは……、これは……、あかんやろ……。


 滅ぶなや、世界。

 もっと頑張れよ。


 で、何で一人だけ生き残ったし。


 しかしここではまだ、気になるキャラの死亡原因が分からんので、もうしばらく読み進めてみる事にする。


 何とか……、なんとかプロローグを読み終えた。

 んで、次の章に移ると、


『 はじめに~今の状況~


 この世界は今、崩壊の道を歩んでいた。

 科学。

 それが、ある一部の者達を魅了したのが始まりだった。』


 次の瞬間、スマホを閉じていた。


 ……いや、無理だ。


 しょっぱなから、今の状況説明したら……、あかんやろっ!

 WEB小説なら、無駄な設定説明は読者離れるやつっ……っ。


 出来るだけ物語の中で自然に説明を加えるのがベター。しかしこの時の私がそれを知る由もなく、長々と世界設定(科学・宗教・戦争の説明とか)が語られる。


 ……いらんやろ、これ。


 そして、また世界崩壊しそうになってるし‼

 世界頑張れよ、おいっ‼

 もっと頑張れたやろ、お前!!

 

 何とか読み進めていくと、とある部分を見てまたスマホを投げてしまった……。


『 だから、科学を反対する運動を始めた。

 しかし、運動はどんどん発展してゆき。

 科学賛成派と、反対派が。

 戦争でぶつかった。』


 あーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!!!!!!!!

 この書き方なっ!!!!!!!!!!!!!!!!


 句読点で短文に区切っていくぱてぃーーーんなっ!!!!!!!!


 これ、流先生の書き方。

 てかプラパゼータでよく使われてた書き方やったはず。


 プロだから映えるねんっ!

 あの文章やから、ええねんっ!


 もう、恥ずかしいわっ!

 もう、こんなん一時でも人の目に触れたかと思うと、暴れたくなるわっ‼

 もう、流先生、美術の先生、ごめんなさいやわっ‼


 これ以上ここで公開処刑したくないから、この物語のやヴぁい部分を箇条書きにしておく。


・登場人物、町、神殿名などなど、あらゆる名が宝石名。人名なのか人の名なのか超分からん(イタタタ)

・主人公は、記憶がなく性別がなく感情がない戦士。見た目は女やけど一人称俺。『機械仕掛けの死神』とかいうさぶい二つ名がある(イタタタ)

・サブメンバーキャラは二重人格少女。後半死ぬ(イタタタ)

・3人の神官と1人の大神官が出て来る。が、5人中4人が自殺志願者。そしてみんな死ぬ(イタタタ)

・とにかく人が死ぬ。出て来たやつ皆殺すつもりで書いてた(イタタタ)

・流先生リスペクトで、残酷表現を書いてる。脳漿が飛び散り~~うんたら~~的な(イタタタ)


 どうしよ……、もっと一杯あるはずやのに、記憶がこれ以上主出すのを拒んでる……。


 二つ名やべぇやろ……。

 もう拗らせすぎて、やばすぎやろ……。

 さすが厨二病。


 いや、実際中学二年生ぐらいに書いた話やけどもやで!!

 

 超恥ずかしくて、思考の流れも途切れてまうわっ!


 とにかく、当時の私にはきっと、心に深い何かを抱えてたんかもしれん。

 結構楽しい中学生活やったんやけどな……。


 ちなみにこの作品、外伝が2作続くんだぜ?

 もう本編でお腹いっぱいですわ……。


 ただ外伝2つ目は、比較的大人になって書いたからか、大分内容がマシになってたけど。

 

 これを読んでると、私も多少は成長したんかもしれんけど、唯一あんまり変わってないところがあった。


 文章……。


 今書いてる文章と。





 さほど変わってへんやん……。

 つら。

 

 

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