第71話 ゴブリンデストラクター ☆

 昨日は確認している暇がなたったが、レベルは上がっている様だ。


「ステータス」


 何のステータスを上げるべきだろうか。



名前  ジン

性別  男

種族  夜郷族Lv10

職業  死霊使いLv10


HP  109

MP  81

筋力  23+15(38)

体力  20+19(39)

器用  25+9(34)

精神  20+9(29)

知力  20+7(27)

俊敏  20+3(23)

運   20


種族ポイント  10

スキルポイント 16


グリモワール  収録の魔道書 (グロノス)


武器1     フィルカーズ・サイス

武器2     ピーターの杖

頭      

胴       クランプルアーマー

腕       グランブルガントレット

腰       旅人のポーチ

足       グランブルレガース

靴       旅人の靴

アクセサリー  旅人のマント

アクセサリー

アクセサリー


所持金      10300コル


スキル

武器スキル   【大鎌術Lv5】【杖術Lv2】

魔法スキル   【風魔法Lv4】【土魔法Lv4】【闇魔法Lv8】【呪魔法Lv4】

        【下僕召喚Lv7】【召喚魔法Lv4】

生産スキル   【鍛冶Lv3】【木工Lv2】【調薬Lv1】【皮革Lv1】

        【調理Lv1】【道具Lv1】

補助スキル   【魔書術Lv5】【採取Lv1】【採掘Lv1】【伐採Lv1】

        【鑑定Lv3】【識別Lv3】【召喚Lv1】【幸運Lv1】

        【剛力Lv2】【巧みLv2】【速足Lv2】

固有スキル   【有形無形Lv2】


称号『始原の魔道』『絶望を乗り越えし者』『ゴブリンキラー』



「やっと、10か…」


 ゴブリンゾンビで【下僕召喚】が、かなり伸びている。攻撃に使っていた魔法スキルも順調に育っている様だ。


「んー、やっぱりMPだよな…」


 回復手段はあるが、最大値を多く持っておきたい。


 MPの最大値が上がるという事は、魔法の最大攻撃力を上げることに繋がる。そうでなくとも、持久戦がグッと楽になる。


「上げるのは精神、知力で良いか…」


 5ポイントずつ振り分け、ステータスを確認する。



名前  ジン

性別  男

種族  夜郷族Lv10

職業  死霊使いLv10


HP  109

MP  101

筋力  23+15(38)

体力  20+19(39)

器用  25+9(34)

精神  25+9(34)

知力  25+7(32)

俊敏  20+3(23)

運   20


種族ポイント  0

スキルポイント 16


グリモワール  収録の魔道書 (グロノス)


「ああ、やっとMPが100を超えた」


 さて、ステータス操作も終わったところで、城の様子を覗きに行こう。


 城門を潜り抜けて、庭に入ると負傷した兵達の治療が行われていた。


「無茶な突撃の影響かな?」


 重傷者は見当たらないので、病室なりベットのある所で安静にしているのだろう。


 警備隊長が現場の指揮を取っているのが見える。


 恐らく部隊の再編制をしているのだろう。


「名簿作成急げ!」


「隊長、残存兵力の回収完了しました。現在治療を行っております!」


「動ける者は、名簿に追加しておけ!」


 少ないと思ったら、まだ回収しきれていない部隊がいた様だ。


 あんな無謀な突撃をしたのだ、全滅しなかっただけでも奇跡だろう。


 掲示板の話では、救出に向かったプレイヤーに救援ボーナスとして、貢献ポイントが追加されたそうだ。俺の方にも、外壁門防衛ボーナスが入っていた。


「部隊の立て直しには、まだ時間が掛かりそうだな…」


 昨日の突撃から撤退した部隊の回収をしたのなら、もう終わっていそうなものだ。


 恐らく、まともに動く事が出来ないほどのダメージを受けたのだろう。


「お、おい…」


「なによ…あれ…」


「うわぁ、気持ち悪い…」


「何だ?」


 ざわつき始めたプレイヤー達の視線を追う。


「アレは…アンデッドか?」


 視線を集める存在は、外壁の向こうにいた。


 それは識別せずとも分かった。 


 敵の総大将ゴブリンキングだ。


「死んだゴブリンの死肉を吸収している…?」


 吸収と言っても食物の様に口から摂取しているのではない、まるでスポンジが水を吸うかの様にゴブリンキングに触れると瞬く間に吸収されるのだ。


 倒されたモンスターは、光となって消える。これはイベントのモンスターであっても変わらない。ではゴブリンキングがどうやって死肉を吸収するのか、その答えが眼下のゾンビ化現象にあると突き付けられる。


 俺の所有する【下僕召喚】で、ゴブリンゾンビの存在は既に確認している。ゴブリンの上位種が、ゾンビになったとしても不思議はない。恐らくゾンビ化は、どんな生物にも起こり得る現象なのだろう。


「大きい…外壁をまたいで通るつもりか?」


 吸収を繰り返すゴブリンキングは次第に大きくなり始め、その大きさは既に外壁から顔を出すまでに至っている。


 もしかしたら、モンスター名も変わっているかもしれない。


 そう思って【識別】を掛け直す。


「ゴブリンデストラクター…」


ゴブリンデストラクター レベル20 ランク5


 ゴブリンキングですら、ランク4のモンスターだった。


 さらに進化したゴブリンデストラクターは、より強力になっていると見て間違いない。


「是非戦いを避けたい相手だな」


 レギオン推奨の大規模戦闘。それはβで苦汁をなめた隠滅のアリアと同じであり、他のプレイヤーとの共闘が不可欠だ。


「初手に挑発を仕掛けて、騎馬隊を潰しつつ外壁の門を攻略。それに失敗すると息絶えたゴブリン達をゾンビ化して復活させ、自らに吸収か…。無駄はないけど胸糞悪い策だな」


 巨体を揺らしながら、更に成長を続けるゴブリンデストラクターを睨み付ける。


 イベントのクライマックスは近い。

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