第62話 魔装化の復活と新呪文 ☆
「いらっしやいませー!」
喫茶店らしき店に入店する。
ゆっくりじっくりと考えられるように、奥の席に腰を下ろす。
「ご注文はお決まりですかー?」
「紅茶とケーキのセットを一つ」
注文するのは何でもいいのだが、一応セットメニューを注文した。
このメニューなら、少しぐらい時間が掛かっても不自然さはないだろう。
「紅茶とケーキのセットですね、畏まりました。その他に御用がございましたら、またお申し付け下さい」
「ああ」
注文が届くまでの間にステータスを確認しよう。
今何が出来るのか、所有スキル、スキルレベルを確認するべきだ。
「ステータス」
言葉に反応して、スタータスウインドウが表示される。
名前 ジン
性別 男
種族 夜郷族Lv8
職業 死霊使いLv8
HP 109
MP 81
筋力 23+15(38)
体力 20+19(39)
器用 25+9(34)
精神 20+9(29)
知力 20+7(27)
俊敏 20+3(23)
運 20
種族ポイント 0
スキルポイント 12
グリモワール 収録の魔道書 (グロノス)
武器1 フィルカーズ・サイス
武器2 ピーターの杖
頭
胴 グランブルアーマー
腕 グランブルガントレット
腰 旅人のポーチ
足 グランブルレガース
靴 旅人の靴
アクセサリー 旅人のマント
アクセサリー
アクセサリー
所持金 10300コル
スキル
武器スキル 【大鎌術Lv5】【杖術Lv2】
魔法スキル 【風魔法Lv4】【土魔法Lv2】【闇魔法Lv5】【呪魔法Lv4】
【下僕召喚Lv5】【召喚魔法Lv3】
生産スキル 【鍛冶Lv3】【木工Lv2】【調薬Lv1】【皮革Lv1】
【調理Lv1】【道具Lv1】
補助スキル 【魔書術Lv5】【採取Lv1】【採掘Lv1】【伐採Lv1】
【鑑定Lv3】【識別Lv3】【召喚Lv1】【幸運Lv1】
【剛力Lv2】【巧みLv2】【速足Lv2】
固有スキル 【有形無形Lv2】
称号『始原の魔道』『絶望を乗り越えし者』
収録の魔道書
名称 グロノス
階級 第90中階位
タイプ 万能
能力 【コレクションカードLv3】【カード化】【魔物図鑑】【解体】
【召喚魔法】
「ん?」
スキルを確認すると、いくつかのスキルがレベル5に到達していた様だ。
「えーっと…【大鎌】と【闇魔法】それに【下僕召喚】…【魔書術】もか」
確か魔書術はレベル5で、魔装化が使えたはずだ。
グリモワールの能力は、β版から正式版へとそのまま引き継がれていた。
恐らく魔装化も変化はないだろう。
「試してみるか…『魔装化』」
変わらない大鎌の姿を確認すると、素早く魔装化を解除する。
「…魔装化はグリモワールを武器や防具などアイテムに変化させるアーツだったな」
当然グリモワールには耐久値はないので、破壊不可能なアイテムになる。
「…これって、ずっと魔装化状態で戦った方が良いのかな?」
俺の魔装化は大鎌なので、耐久値が減らない武器は大歓迎だ。
武器は展開しなければ、手元に具現化されることはない。常時街中で、抜身の武器を手に歩き回るわけにも行かないからな。
一方、装備中なのは変わらないので、装備した武器の攻撃力などのステータスは当然反映される。
「何だか作った大鎌が、アクセサリーと同じ扱いだな」
具現化されない事を考えると、アクセサリーよりも扱いが悪い気がする。
「お待たせいたしました。紅茶とケーキのセットになります」
「お…ああ」
『魔装化』に夢中になって忘れていたが、ここは喫茶店なのである。
スキルや武器を試していい場所ではない、あくまで所有しているスキルの認識までが目的なのだ。
「ごゆっくり」
ウエイトレスは短く腰を折り頭を下げると、その場を辞した。
「…ふぅ」
温かい内に紅茶を口に運ぶ。
「さて…続きだ」
兎に角これからは、近接戦闘は魔装化を使うことにしよう。
大鎌スキルは、魔装化の使用と共にレベルが上がっていく事だろう。
「魔法は登録しないと意味がないから良いとして…【下僕召喚】か…お?」
下僕召喚の詳細を確認していると、新しいモンスターが召喚できるようになっていた。
「ゴーストね。うん、それっぽい」
ゴースト、幽霊という事だろう。
アンデット系モンスターとしては、有名なモンスターだと思う。
どのみち店内では召喚は出来ないし、大人しく魔法の開発に移ろう。
「広範囲魔法、使える魔法は…」
今取得している魔法スキルは、【風魔法】【土魔法】【闇魔法】【呪魔法】【下僕召喚】【召喚魔法】の6個だ。
その内の【下僕召喚】と【召喚魔法】は魔法を登録するものではないので除外。残るは【風魔法】【土魔法】【闇魔法】【呪魔法】の4つなのだが、どんな魔法を創造しようか。
「一番難しいのは、風だよな…はむ」
ああ、ケーキが旨い。
「風…空気の移動…はむ」
ある程度の範囲を攻撃する風のイメージは、やはり台風だ。
既に竜巻をイメージした魔法『ウインドストーム』を登録している。『ウインドストーム』に大くのMPを注げば、台風にもなりえる気がする。
「似たような魔法を登録するのは、メリットがないしな…ごく」
幸いにも【土魔法】【闇魔法】【呪魔法】の広範囲魔法は直ぐに思いついた。その反対に、何も浮かばないのは【風魔法】である。
「風…むー」
頭を抱えてみるが、何も思いつかない。
「いっそ、嵐とかなら…ん?」
嵐は風、雨、雷と色々な要素があって、初めて嵐となる。
「…なるほど。これなら行けるかもしれないな」
思いついたまま登録を試してみる。
「通った…良し!」
この方法なら、風の力を十分に発揮させることが出来るだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます