第二章 ゴブリンの襲来
第42話 所有スキル研究
本日は登校日である。
何事もない素晴らしい一日だった。何か無いのかと、しいて上げるならリンクスの発売で増加したプレイヤー事情だろうか。
クラスメイトにも何人かプレイヤーが増えていたのである。とはいえ名前も覚えていない奴なので、特に興味は無かったが。
「ただいまー」
玄関を開けて帰宅を伝える。
リビングから母さんの声が聞こえる。定番のお帰りである。
鞄を机の上に置くとアラインを装着し、起動させる。
ログインが完了し、街並みが視界に広がる。
「取りあえず落ち着ける場所…あそこか」
クエストの討伐者として俺の名前が、冒険者ギルドで広がっている筈だ。
可能な限り名前を呼ばれる事態は避けたい。そんな俺が向かったのは、生産ギルド。
「やってるか?」
生産ギルドに入ると受付に話しかける。
「はい、最近は急に生産者の方が増えて大変ですよー。それでも部屋数は余っているんですけどね」
「前回と同じ鍛冶の部屋を頼む」
「はい。それでは、こちらの…」
言葉を言い切る前に魔道具に手を乗せる。
「はい、確認しました。それではこの間と同じ場所ですので」
ゲームらしい背景が見えたな。
プレイヤーが多すぎて生産が出来ない、などの現象が起きないようにしているのだろう。
俺としては、部屋が空いていればそれで良い。
「わかった」
先に作業を済ませて、スキルの確認やグリモワールの強化などを済ませてしまおう。
「まずは確認だな」
俺は所有スキルの詳細を全て、確認することにした。
採取のレベル追加など、確認していなかったスキルは多々ある。
大鎌術 武器 アクティブ
大鎌を操る専門スキル。
杖術 武器 アクティブ
杖を使った接近戦を専門とするスキル。
風魔法 魔法 アクティブ
風属性の魔法を行使できる。
土魔法 魔法 アクティブ
土属性の魔法を行使できる。
闇魔法 魔法 アクティブ
一部の者のみが行使できる闇の魔法。
呪魔法 魔法 アクティブ
対象に呪をかける魔法。
下僕召喚 魔法 アクティブ
スキルレベル×1体のアンデットモンスターを召喚する。レベルに応じて召喚するモンスターの種類を選択できる。
召喚魔法 魔法 アクティブ
スキルレベルに応じたモンスターを召喚する。召喚後一定時間まで、パーティに加入する。
調薬 生産 アクティブ
様々な素材を元に薬を生成する。レベルによって成功率が変わる。
鍛冶 生産 アクティブ
スキルレベル=熟練度。
皮革 生産 アクティブ
スキルレベル=熟練度。
木工 生産 アクティブ
スキルレベル=熟練度。
調理 生産 アクティブ
スキルレベル=熟練度。
道具 生産 アクティブ
スキルレベル=熟練度。
鑑定 補助 アクティブ
スキルレベルが高いほど鑑定しやすくなる。
魔書術 補助 アクティブ
Lv1起動(グリモワールを起動する)
Lv5魔装化(グリモワールを武器・防具・道具に作り変える。※生成先はランダム)
採取 補助 アクティブ
色々な場所で採取できる。
採掘 補助 アクティブ
色々な場所で採掘できる。
伐採 補助 アクティブ
色々な場所で伐採できる。
召喚 補助 アクティブ
配下または所有するモンスターを召喚する。召喚数はレベル依存。
識別 補助 パッシブ
モンスターの情報を閲覧する。
幸運 補助 パッシブ
スキルレベル分、運上昇。
剛力 補助 パッシブ
スキルレベル分、筋力上昇。
巧み 補助パッシブ
スキルレベル分、器用上昇。
速足 補助 パッシブ
スキルレベル分、俊敏上昇。
有形無形 固有 パッシブ
スキルレベル=%の確率で一戦闘中に一度、攻撃ダメージを無効にする。
コレクションカード 固有 アクティブ
スキルレベル以下のレア度のアイテム・道具をカードに収める。
カード化 固有 パッシブ
自分が倒したモンスターをカード化する。
魔物図鑑 ウェポン パッシブ
登録したカードのモンスター情報の閲覧。
「…多い」
改めて確認してみるとスキルが多すぎる気がするな。生産なんて、まだ鍛冶しかしていない。
「ふむ、目につく変更点はやっぱり能力強化系か」
ステータスを常に強化し続けるスキルは、レベル上昇に伴い効力が増加していく、俺の持つスキルで言うと【幸運】や【剛力】がそうなる。
次に目を引くのはβ時代初期スキルだった【鑑定】だが、これはレベルが高ければその分だけ、成功率が上昇するようだ。
「採取のレベルとかは、たぶん取れる素材の品質が良くなるとかかな」
【有形無形】は便利だが、最大レベルが低そうだ。
続いて例のドロップアイテムを見てみる。
魔道書のページ(召喚魔法) ページ ランク5
魔道書のスキルに召喚魔法を追加する。
世界中に散らばった魔道書のページの一つ。召喚魔法に関する知識が示されている。
魔道書のページ(解体) ページ ランク5
魔道書のスキルに解体を追加する。
世界中に散らばった魔道書のページの一つ。解体についての知識が記されている。
魔道書のタイプが万能のおかげで、両方とも使うことが出来る。召喚魔法のページは使う意味があるのか不明だ。既にスキルで覚えている。
「…勿体無いから使うか」
収録の魔導書
名称 グロノス
階級 第90中階位
タイプ 万能
能力 【コレクションカードLv3】【カード化】【魔物図鑑】【解体】
【召喚魔法】
「ふーん、【解体】はドロップ率アップ。【召喚魔法】は自分でも持っているから、効果が増加するのね」
恐らく召喚されるモンスターが、強化されるくらいだろう。ドロップ率の増加は、収入アップに等しい。生産にも使えるし、有り難い効果だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます