第26話 二度ある事は二度ある ☆
「はじめまして、私がキャラクターを担当いたします」
正式版となって初めてのログインをすると、クローズβの時とは打って変わって、妖精が柔らかい微笑みを浮かべている。
「あ、テスターからの引継ぎですね……データを表示します!」
そういうとウインドウが表示される。
名前 ジン
性別 男
種族 不明
職業 なし
HP 39
MP 32
筋力 13
体力 12
器用 13
精神 12
知力 12
俊敏 7
運 8
種族ポイント 0
スキルポイント 20
グリモワール 収録の魔道書 (グロノス)
武器1
武器2
頭
胴
腕
腰
足
アクセサリー
アクセサリー
アクセサリー
所持金 0コル
スキル
武器スキル
魔法スキル 【風魔法Lv1】
生産スキル 【鍛冶Lv1】【木工Lv1】【調薬Lv1】【皮革Lv1】
【調理Lv1】【道具Lv1】
補助スキル 【魔書術Lv1】【採取Lv1】【採掘Lv1】【伐採Lv1】
【鑑定Lv1】【識別Lv1】【召喚Lv1】【幸運Lv1】
【剛力Lv1】【巧みLv1】
固有スキル
称号『始原の魔道』『絶望を乗り越えし者』
収録の魔道書
名称 グロノス
階級 第100中階位
タイプ 万能
能力 【コレクションカードLv3】【カード化】【魔物図鑑】
「表記が変わったな…それと知らない項目がある」
俺の呟きに答えるように妖精が答える。
「はい、追加された項目を上から説明させていただきます。まず種族ですね、これは文字通り自分の種族になります」
「選択するのは、種族からか?」
「そうですね。容姿、名前の変更が無ければそうなります」
俺は今さら変更する気も無い。
「そのままで」
「わかりました。では、種族選択へ進みます」
項目には人族、獣人族、ドワーフ族、エルフ族、ビット族、魔族、ランダムが並んでいる。
「詳細を」
言葉に反応するようにウインドウが追加される。
人族
非常にバランスのとれた種族で苦手なものが少ない。
固有スキル 乾坤一擲
獣人族
人族と比べて身体能力が大幅に強化された種族。魔法適性が低い者が多い。
固有スキル 獣人一体
ドワーフ族
生まれた時から強い腕力を持って生まれる。また、鍛冶仕事を好む者が多い。
固有スキル 身命一献
エルフ族
魔法に優れた種族で接近戦を苦手としている。極稀に精霊魔法を使える者がいる。
固有スキル 精神統一
ビット族
主に戦闘では弓を得意とする種族。手先が器用で様々な物を作っている。
固有スキル 手練手管
魔族
身体能力、魔法適性と戦闘面で全てをこなせる種族。生産能力が全くない為、文化の発展が遅い。
固有スキル 悪衣悪食
ランダム
システムから種族をランダムで選択します。表示外の種族まで選択範囲に含まれます。
「固有スキル?」
いつもの癖でポロっと言葉がもれる。
「あ、そうでした。説明忘れてました!」
忘れてたのか…。
「固有スキルは、その種族の固有スキルとなります」
「そのままだな」
「解りやすいですからねぇ~」
スキル名が四文字熟語なのは意味が分からないが、能力は分かりやすいな。
「スキルの詳細は?」
「お教えできません。ただ固有スキルは全て、パッシブスキルとなります」
まぁ、スキルで選んで欲しくないのだろうな。
「ランダムは…表示外種族?」
「はい、プレイヤーの選択することの出来る種族は、それぞれ自分たちの国を持つ種族です。その為、国を持たない少数人の部族などは表示されません」
「国がある!?」
消え去った始まりの街の近くにもあったのだろうか?
「はい、現在大小合わせて200国ほど存在します。あ、はい」
「どうした?」
「いえ、丁度一国滅びましたので。まだ二百台なので良いかと」
滅ぶの!?
「不思議そうな顔をなさりますが、現実の世界でも滅んだ国は数えきれない程ありますよ?」
「そうだが…最後は何百年前か…」
「理由はゲームがスタートすれば語られますよ」
βから何があったのか?
「それで、種族はどうされますか?」
「もう、ランダムで」
ゲーム開始前から国が亡ぶとかどうなっているのか…。
「はーい、おお?」
新要素は嬉しい限りだが、色々複雑な心境になるな。
「おめでとうございます。ジン様の種族は
「は?」
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