第2話 ランク1位は休みなし⁉

 「ブルルゥゥ」 

カップラーメンが出来たことを伝えるスマホのアラーム。

シュンヤの昼食は今日も定番メニューであった。

 

 シュンヤに休みは無い。なぜならランキングを維持してお金を稼がなければならないからだ。

《Money Hunt》がサービス開始したころからシュンヤは常にトップ上位ランカーだったが、今よりは平均プレイ時間が少なかった。なぜなら他のゲームも気分転換でプレイしていたからだ。だがある日、ほかのゲームをした後に《Money Hunt》のリーダーボード順位表を見てみるとランキングが一気に12位ほど落ちていた。シュンヤはひどく落ち込み、その日から《Money Hunt》に全てを捧げることを決心したのだった。


「今日もランク防衛がんばろ」

そう言うと、彼はゲーム機のスイッチをオンにして、プレイヤーがゲーム開始時に転送される場所《バンドル》に到着し、すぐに獲物モンスターのもとへ転移しようとした。


「コマンドオン、転移」


と、言い終わったちょうどその時、


「ちょっと待ってください!」


と、背中から呼び止める女性の声が聞こえてきた。

あわてて転移をキャンセルし、振り向いてみるとそこにいたのは世界ランク2位⁉



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