第14話「ソニック! 限界を超えろッ!(前編)」
「俺の全ステータスポイントを『敏捷』に!!」
1万ポイントもあれば十分だッ!
敏捷9999×35の音速アタックを見せてやるっっっ!!
「いくぞぉ!」
バリィ!! と奥歯をかみ砕いたグエン。
その様子をあざ笑うニャロウ・カンソー!!
《ウジャァァアアアア!!》
「おらぁぁあ!!」
ブゥン……。
ステータス画面を呼び出したグエンは大きく息を吸い込んで──……。
カッ! と目を見開いたっっ!
ステータス───極振りだッ!
「─────────うおぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
敏捷「+」
そのボタンをぉっぉぉおおおおお!!
「らぁぁぁああああああああああああ!!」
───がっががががががががががががっがが!!
敏捷91
「+」
敏捷92
「++++」
敏捷92、94、99~⇒183
「+」「+」「+」「+」「+」「+」
敏捷183⇒377⇒1205⇒1988
「おぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!!」
1988から、2019へ!
2019から、2776へ!!
がががががががががががががががががが!!
敏捷2776
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++───!!
敏捷2999、3444、4021、4874、5555、5991、6000、
『音速』のスピードでステータスを上昇させていくグエン。
グエンの指が音の世界で踊る!
それは、刹那の世界で起こるグエンの一世一代の無茶だった!
(無茶でもなんでもやってやる!)
無茶も、無茶も、無茶苦茶だ!!!
「うがああああああああああああああああああああ!!」
がががががががががががががががががが!!
高速でジャキジャキと上昇していくステータス!!
「+」「+」「+」「+」!!!
6000から、6544!!
6544から、7201へ!!
がががががががががががががががががががっが!
敏捷「+」
敏捷「+++++++」
敏捷、敏捷、敏捷「+」!!
敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷!!
7201から、7926へ!!!
7926から、8458へ!!!!
ドカーーーーーーーーーーーーン!
グエンの指の動きがソニックブームを巻き起こす!!
ステータス画面が揺れに揺れて、数字が高速回転する!
「まだまだぁぁぁぁぁぁあああ!!」
がががががががががががががががががががががががががが!!
8458から、9998へ!!!!!
敏捷、敏捷、敏捷、敏捷、敏捷「+」!!!
敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷敏捷!!
「うぉぉぉおおおおおおおおおお、ぶっちぎれぇぇぇええええええ!!」
9998から、9999へ!!!!!!
9999から、9999へ!!!!!!
9999から、9999へ!
9999!!
9999!!
《ギャォオオオオオオオオオオ!!》
ニャロウ・カンソーが微動だにしなくなったグエンをあざ笑う。
女が欲しけりゃ、戦って見せろと────。
だからわかる!
奴は経験上、今のグエンであっても相手にならないと嘲笑っている。
そう、笑っている。
手の中でリズを握り潰さんとしつつも、弄び、グエンを嘲笑う。
「グエン……にげ、」
そんな中でもリズはグエンを庇う。
自分を置いて逃げろと───!
「ざけんなッ」
助ける!
救う!
俺の手で!!
「───コイツをぶんなぐってでも!!」
ミリミリと拳に力を籠めるグエン。
だが、それは未だ奴には届かぬ
音速とそれを乗せた攻撃力をもってしてもニャロウ・カンソーの鱗は突き破れないとグエンですら理解してしまうッ!
(くそ、まだ届かないのか……?! どんだけの化け物なんだよ、アイツはぁぁぁあ!! くそぉぉおおお───ああああああ、まだ足りないッ)
「足りねぇ!!」
敏捷、敏捷!!
「+」「+」「+」
9999!
9999!
9999! 9999! 9999!!
……おい、9999がどうした!!
これじゃ足りねぇ!!!
全然足りねぇぇぇぇえええ!!
あのトカゲ野郎を倒すには、全然たりねぇぇえええええんだよぉぉおお!!
その先へ、刹那の先を越え、一ミリ、一ミクロン先でもいいから、9999を越えろ!
俺を本当に音速の先へ!
音を越えてその先へと!!!
9999!!
その先へ──────!!
ブブー
『ステータスの上限に達しました』
ブブー
ブブー
うるせぇっぇええええ!!
敏捷「+」「+」「+」!!
がががががががががががががががががががが!!
足りない足りない足りない足りない足りない足りない足りない!! これじゃ、全然たりねぇぇぇえんだよぉぉぉぉおおお!!
ブブー!!
ブブー!!
ステータス画面から幾度となくエラー音が流れて、グエンを不快にさせる。
だが、知るか!!
グエンは警告音を無視して、さらにさらに「+」を叩き続ける。
まだだ。
まだ限界を超えていないッ!!
俺の、ステーーーーーーータスポイントは余っているッッ!!
だから、
「──さっさと、上昇しろぉぉぉおおぉおおおおおお!!」
ブブブブーーー
『ステーーーーーーーータスの上限に達しました!!!』
「やかましぃぃいいいいい!!」
ブブー、ブブー、
ブブーブブーブブーブブーブブー!!
ブーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
「まだ残りポイントがあるだろうがぁぁああああ!!」
『ステーーーーーータスの上限に達した、つってんだろーーーがぁぁ!!!!!』
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