第2話 事例2良亮の場合

僕の名前は、穴部 良亮42歳。

身長165センチメートル、体重63キログラム。 

髪型は短髪ストレートヘアーで顔は普通。体形は普通。

僕は週に5日間株式会社 野乃花工業へ通勤してる。

野乃花工業は従業員500人の大きめの会社。

野乃花工業の社長は、嵐山 野乃花さん45歳。

身長170センチメートル、体重55キログラム。

髪型はロングヘアーで顔は凄く美人。体形は細め。

僕は正社員ではなく嘱託パートナー社員。

正社員は工場長・係課長・管理部など。

課長・部長ももちろんいる。

工場長は綾瀬 ユリア45歳。

身長168センチメートル、体重50キログラム。

髪型はストレートヘアーで顔は凄く美人。体形は細め。

課長は大畑 雄太郎さん43歳。

身長167センチメートル、体重60キログラム。

髪型はスポーツ刈りで顔はイケメン。体形は普通。

部長は嵐山 瑠璃子43歳。

身長170センチメートル、体重55キログラム。

髪型はツインテールで顔は野乃花社長に似ててすごく美人。体形は細めだ。

僕の通勤方法は真剣アパート105号室から自転車で夢乃丘鉄道穂乃果駅へ行き、穂乃果駅からリリア駅まで電車に乗る。

穂乃果駅からリリア駅までは電車で30分かかる。

リリア駅から駅前に予備として置いてた自転車に乗って野乃花工業へ行くのだ。

僕の仕事ぶりはいまいちで何時解雇されてもおかしくなかった。

僕は会社でも輪に入ろうともせず昼休みも休憩室の片隅の方で1人でポツンとなってるのが現状だ。

仕事ができない人間に友達ができるはずがない。

僕はアパートへ帰っても人に避けられる。

彼女もいない結婚もできないまま孤独になる僕は正直生きててもしょうがないと思い始めた。

そんな僕でも女性に興味があった。

電車の中で若い女性や女子学生を見る事ができるだけでも幸せだった。

ある日の仕事帰りの時3人の中等教育学生の女の子が僕をちらちら見るようになった。1人目は高原 マドカ12歳。

身長155センチメートル、体重46キログラム。

髪型はロングヘアーで顔は美人。体形は普通。

2人目は大朏 キナコ12歳。

身長157センチメートル、体重46キログラム。

髪型は短髪ストレートヘアーで顔は美人だけどセーラー服を着てても男っぽい。

体形は普通。

3人目は原井 心12歳。

身長155センチメートル、体重46キログラム。

髪型はツインテールで顔は美人。体形は普通。

この3人の女の子は私立望愛中等教育学校へ通ってる。

マドカさんとキナコさんと心さんは中等教育学校で吹奏楽部に所属してるようだ。

マドカさんは電子ピアノ、キナコさんは意外にもクラリネットとフルート、心さんはトランペットで演奏してるのだ。

それとマドカさんと心さんは問題なしだ。

問題なのがキナコさんだ。

キナコさんは何所ででも大きくて強烈なおならを連発するのだ。

僕も時々キナコさんのおならを食らう事がある。

マドカ「キナコ、今日は楽しかったね。」

キナコ「担任の磯坂先生も結構面白かったし。」

{ブッ、プー、ブホッ}

心「キナコはよくおならが出るね。」

キナコ「何時も快調だからよ。」

マドカ「キナコのおならは凄く臭いんだから。」

この時僕はキナコさんと目が合ってしまった。

キナコさんは性格も男っぽいところがある。

キナコ「あのおじさん、私の事気にしてるね。」

マドカ「あのおじさん病んでない。」

心「何かあったのかな?」

この日は何事も起きなかった。

マドカさんと心さんは電車内でおとなしく座ってるがキナコさんはスカートをめくりあげたり、おならしたりととても女の子だとは思えない。

翌日通勤の時僕は何時ものとうり穂乃果駅から電車に乗った。

マドカさんとキナコさんと心さんも穂乃果駅で乗車してた。

僕が通勤する時間帯はあまり混んでないので座席は空いてる。

僕が座席に座るとマドカさんは僕の右隣に座って、心さんは僕の左隣に座った。

キナコさんはいきなり膝の上に座ってきた。

キナコさんは男っぽいが人懐っこい感じ。

僕「君は誰だ。いきなり膝の上に座られたら困るよ。」

キナコ「そんな事言わないでよ。私の名前は大朏キナコだよ。」

マドカ「私の名前は、高原マドカだよ。」

心「私の名前は原井心だよ。よろしくね。おじさんの名前は?」

僕「おじさんの名前かい?おじさんの名前は穴部良亮だよ。よろしくな。それよりキナコさん重いよ。」

キナコ「私がそんなに重い?」

僕「重いよ。」

キナコ「私おじさんの膝の上に座ってると凄く落ち着く。」

僕「そうかい。」

{プ~~、ブ~~、プス~}

キナコ「あーすっきりした。」

マドカ「キナコおじさんの膝の上でおならしないでよ。」

心「キナコは相変わらず何所ででもおならするね。」

僕も偶に電車の中でおならする事があるがキナコさんほど豪快なおならはしない。

キナコさんは本当に人懐っこい女の子だ。

キナコさんはよくおならするが感触がしっとりしてて肌触りがとてもいいので違和感はない。

マドカさんと心さんによるとキナコさんは学校でもよくおならするし破天荒な面もあるという。

野乃花工業での僕の仕事はチェストや机、椅子などの組み立てが主だ。

僕は基本的にのろまで何をしてもうまくいかない。

なので同僚や後輩達にさえ邪魔者扱いにされてる。

でも僕が作る製品は周りの人間が作る製品よりも頑丈で長持ちすると好評判だ。

キナコ「おじさん仕事うまくいってないみたいね。近所のお兄さんが言ってたけど。」

僕「おじさんは基本のろまだからな。」

心「おじさんが作った椅子結構しっかりしてたよ。」

マドカ「他の社員の人が作った椅子は不安定だったよね。」

僕が作った製品は確かなものだと3人は認めてる。

ここで気になる事が何故マドカさんとキナコさんと心さんは僕の作った製品を見抜けてるのか。

僕が組み立てた製品に名前など書いてない。

マドカさんとキナコさんと心さんは僕が住んでる真剣アパートの3軒隣の5階建てマンション日浦灘で家族と共に暮らしてる。

僕が住んでる真剣アパートは築30年建坪300坪の2階建て全10室。

マドカさん、キナコさん、心さんが住んでるマンション日浦灘は築15年建坪800坪の全部屋35室。

キナコさんは103号室、心さんは302号室、マドカさんは505号室に住んでる。

僕には友達がいないので電車の中以外は何時も1人。

自ら人の輪に入れない僕は本当に哀れな40歳代の男だ。

僕は休日はほとんど寝てる。

買い物するわけでもないしほぼ寝るだけの休日。

食料は仕事帰りの時にスーパーレジェンドで確保する。

僕は草食男子、肉はあまり食べない。

食料は仕事帰りにスーパーレジェンドで確保するが衣類は18歳の時に真剣アパートへ越して24年間買った事がない。

パンツ・シャツ・寝巻・普段着はお下がり品だ。

僕はファッションなどに興味がなく着る服も特に決めてない。

仕事の日は何も考えず適当な服を着て出勤してる。

なので僕は友達もいなければ彼女もいない。

さすがに仕事の日は身だしなみチェックはしてるが休日はほぼ寝るだけなので身だしなみチェックは必要なし。

マドカさんとキナコさんと心さんは学校が休みの日は必ずショッピングモールへ行き服とか雑貨を買ってる。

よほどお金に余裕があるのだろう。

1週間後、マドカさんとキナコさんと心さんは僕のアパートへ遊びに来た。

僕「おわ、マドカさんとキナコさんと心さん、何でここに来たんだい?」

マドカ「おじさんはここで生活してるんだ。」

キナコ「おじさんはファッションとか興味ないの?」

僕「ないねえ。」

心「おじさんの部屋凄くきれいね。おじさんは凄くまめなんだ。」

僕「そう思うかい心さん。」

マドカ「そうそう、おじさん今月15日に近くにスーパーができるんだって。スーパーの名前は、スーパーサランだったよね。」

去年10月くらいから通勤中に工事中の建物を見かけるようになった。

建物は出来上がっており後は開店を待つのみだった。

キナコ「おじさんもしかしてスーパーレジェンドで買い物してる?」

僕「よくわかったねキナコさん、スーパーレジェンドがどうかした?」

キナコ「近所の人の情報だとスーパーレジェンドは来月15日をもって閉店するみたいなの。」

【ガ~~ン】

僕「な、なんだって。す、スーパーレジェンドが来月15日で閉店!」

心「スーパーレジェンド最近お客さんが極端に少なくなったし売り上げが伸び悩んでたみたいなの。」

固まってしまった僕。

スーパーレジェンドは僕の1番お気に入りのスーパーマーケットだった。

まじか~~。

キナコ「で、スーパーレジェンドが閉店した後改装して私が聞いた情報ではドラックストアができるみたいなの。ドラックストアの名前は、レジェネードだったよね。」

僕「ふむふむ、ドラックストアか、スーパーレジェンドの跡地にドラックストアレジェネードができるのか。」

僕はこう思った、マドカさんとキナコさんと心さんは情報屋。

近辺の情報ならすぐに僕に伝えてくれる。

マドカ「おじさんはショッピングモールとか行かないの?」

僕「行かないね。あまり興味がないから。」

キナコ「私こう見えても占い師でもあり魔法少女でもあるの。」

心「魔法少女?漫画ではよく見るけど。」

マドカ「魔法少女ね。ところで魔法少女って何?」

キナコ「魔法で騒動起こしたり、事件を解決する少女の事を指すのよ。私も魔法少女系の漫画を見てるけど。例えば魔法少女まどか☆マギカとか魔法少女リリカルなのはとかね。」僕「なーるほどね。」

心「キナコって意外に物知りなんだ。」

キナコ「まあね。」

{ブ~~オ}

キナコ「ごめん。」

僕「今日もすごいのが出たねキナコさん。」

マドカ「も~~、キナコったらどこでもかしこでもおならするんだから。」

キナコ「そんなに怒らないでよマドカ。」

相変わらずキナコさんのおならは強烈だった。

僕は人に避けられる40歳代の男だと思ったがそうではないと確信したこの日。

僕は仕事の休みの日アパートの前の道路の掃き掃除をしたり、近所の人とコミュニケーションを試みた。しかし近所の人とのコミュニケーションがうまくいかず結局再び寝るだけの休日になってしまった僕。

僕は子供の時から友達がいなかった。

僕は子供の時は学校に通ってた時は校庭の片隅で1人で遊んでた。

そんな僕の事をマドカさんとキナコさんと心さんが気にしてる。

キナコさんは本当に魔法少女だった。

そのためか僕の過去や未来を想像する事ができる。

キナコ「電車でいつも出会う穴部のおじさんは子供の時から凄く孤独だったのね。」

マドカ「子供の時に何かあったのかな?」

心「穴部のおじさん仕事うまくいってないのでしょ。」

キナコ「私が推測できるのは穴部のおじさんは幼児の時に親から虐待を受けて児童相談所へ2ヶ月間預けられた後児童養護施設へ行ったみたいね。児童養護施設でも日常茶飯事に先輩や周りの人間達からいじめや差別を受けてたみたいね。その結果人を信じなくなった。」

心「もしこれが本当なら私達はどうしたらいいの?」

マドカ「でも女の子には興味あったじゃない。」

キナコ「確かに、穴部のおじさんは本当は人に好かれたかった。でも周りの人間がどうしても穴部のおじさんの事を受け入れようとしない。だから今は仕事以外ではいつも1人で周りの人間達の輪に入らず孤独に生きてると私は思う。」

マドカ「それはひどいじゃない。」

キナコ「私達にできる事は見守る事と穴部のおじさんにいい情報を届ける事かな。それと穴部のおじさんが孤独死にならないかが心配になってきたね。」

心「キナコ何故フルートとクラリネット持ってるの?」

キナコ「このフルートとクラリネットは私の自前だからね。ショッピングモール内の野乃花楽器店で買ったの。」

マドカ「高かったでしょそれ。」

キナコ「フルートが50万円でクラリネットが1万5千円だったよ。」

心「フルートとクラリネットの値段の差凄くない。」

マドカ「クラリネットは思ったより安かったのね。でもフルートすっごく高いのね。」

キナコ「安いフルートもあるわよ。」

翌日僕は何時ものとうり野乃花工業へ出勤した。

僕は出世の見込みがない事から今月の末で解雇される事が決まった。

僕はやはり会社の人間に好かれなかったようだ。

僕は仕事を探す事がにしたがこの不景気な時代に仕事が見つかるわけでもなく途方に暮れる毎日。

僕「野乃花工業で働けるのは後12日か。」

12日後僕は解雇されて借りてた真剣アパートからも追い出された。

僕は真剣アパートから追い出されて以来ホームレスになった。

そして、マドカさんとキナコさんと心さんにはもう会えない。

路上での生活は過酷だった。

夏場は熱いアスファルトの上で寝る事もあり、冬は冷たいコンクリートの上で寝る事もあった。ホームレスになった僕は病気やケガしても病院へ行く事もできない。

キナコ「穴部のおじさんアパートから追い出されたみたい。」

マドカ「私達穴部のおじさんに何もしてあげられなかったね。」

心「穴部のおじさんはどこへ行ったのかな。」

キナコ「ホームレスになってるね。」

マドカ「あまりにもかわいそうだわ。」

半年後僕は公園のベンチに腰を掛けてたら1人の少女に声をかけられた。

少女の名前は、海蛍 未来10歳。

身長144センチメートル、体重36キログラム。

髪型はおかっぱで昭和風。

顔は天使いや妖精のようにかわいい。体形は普通だ。

未来「おじさんどこから来たの?」

僕「おじさんは半年前まではアパートに住んでたよ。」

未来「今は?」

僕「今は仕事も住むところもないから外で生活してるんだよ。」

未来ちゃんは何を思ったのか僕の膝の上に座ってきた。

未来「私の名前は、海蛍 未来よ。よろしくね。おじさんの名前は?」

僕「おじさんの名前かい。おじさんの名前は、穴部良亮だよ。」

未来ちゃんも人懐っこい女の子だ。

未来「おじさん仕事探してる。仕事探してるのならいいところあるよ。ここからまっすぐそうね500メートル歩くかな。とりあえず500メートル先のオフィスの会社が人が足りなくて困ってるんだって、おじさんパソコン使える?」

僕「パソコンはおじさんが若かった頃はよく使ってたな。」

僕はパソコンを15歳から18歳まで使った経験がある。

未来「例えパソコンが使えなくても親切に教えてくれるみたいよ。」

僕はイチかバチか未来ちゃんが教えてくれたオフィス会社へ出向いた。

オフィス会社の名前は、夢語社。

従業員150人の小さめだった会社だ。

でも今は拡大するため人が欲しいようだ。

夢語社の社長は、日永島 統也さん50歳。

身長164センチメートル、64キログラム。

髪型は短髪ストレートヘアーで顔は凛々しい。体形は普通。

部長は、花咲 悟さん47歳。

身長170センチメートル、体重68キログラム。

髪型はスポーツ刈りで顔はイケメン。体形は普通。

課長は、大田原 誠さん45歳。

身長168センチメートル、体重68キログラム。

髪型は短髪ストレートヘアーで顔はイケメン。体形は普通。

僕が駆け込みで来たにもかかわらず日永島社長は面接してくれた。

面接の結果、過去にパソコン使った経験があるとの事で採用された。

僕は実に22年ぶりにパソコンを使う。

僕にパソコンの使い方を教えてくれる指導スタッフは、市田 葵さん46歳。

身長157センチ、体重53キログラム。

髪型はストレートヘアーで顔は美人。体形は普通。

指導スタッフの市田さんも実は5年前まではホームレスだったらしい。

そう夢語社がなかったら奇跡は起きなかったのだ。

僕は順調にパソコンの使い方を覚えて1年後には正社員になった。

夢物語者へ入社してからは人の輪に入れるようになり、彼女までもできてしまった。

彼女の名前は、大槻 南さん42歳。身長157センチメートル、体重53キログラム。髪型はマッシュルームカットの赤みがかった黒髪。顔は女優並みに美人で体形は普通だ。

南「良亮さんはとてもかっこいいし夢語社へ来る前まで結構モテたんじゃないですか?」

僕「聞いて驚かないでよ。1年前までは僕はホームレスだったんだ。以前働いてた会社では貶されっ放しだったけどさ。今が一番幸せかな。」

3年後僕は最愛の南さんとめでたく結婚して幸せな家族を築き上げた。





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