第254話 ガーゼ吸ふ仔犬の腹や暮の春


 

 

 

 母犬と離されてもらわれて来たばかりの仔犬は、持てる口があまりに小さ過ぎ、哺乳瓶から飲むことすらできないので、ガーゼにミルクを浸してやります。🍼


 かあさん恋しと鳴いていた子が、口許の触覚と匂いを頼りにチューチュー懸命に吸っている、幼いお腹を膨らませて……その愛らしさといったらありません。🐶

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