第192話 束ねたるしろつめ草に茶の少し

 

 

 

 野原一面に咲いているしろつめ草から、なるべく瑞々しい花を選って束にする、あるいはブレスレットやネックレスをつくったのは、少女時代の懐かしい思い出。


 そのとき、野にあっては純白そのものに見えた花びらのどこかに、衰退の始まりの薄茶色が混じっている、それがさびしくて、納得がいかない気持ちでした。('_')


 あの、しんとした寂寥感は、子ども心に知る無常であったかと、いま思います。

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