第179話 連翹やガラスのビルに空あふる

 

 



 高原都市の住人の春は、小粒の花を垣根に咲かせる連翹れんぎょうの花から始まります。


 それぞれ数十年の句歴を誇る先輩諸氏に比べれば、ずいぶん遅ればせの挑戦ではありましたが(笑)、事情があって仕事をリタイアした3年前のこの季節、1冊の入門書から作句を始めたカヨさんの拙い句がM新聞の俳壇に初めて入選しました。



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 総ガラス張りの図書館の壁に映った真っ青な春の空、その前景に、希望の金色をきらめかせる連翹を置いた句ですが、入門書の先達の「多作多捨」の教えを守って1万余句を詠んだいまも、最初の一歩としてとりわけ大切にしているケイコです。

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