第137話 見解をたたみし胸の寒鴉


 

 

 

 鴉といえば、嫌われ者のイメージが付きまといがちですが、鴉どちにもそれなりの主義主張があるだろうなと、アウトサイダーを自認するミナコは思っています。


 なにも好き好んで鴉に生まれて来たわけじゃなし、雄々しさや可愛らしさを称賛される鷹や鶯ではなく、なぜか鴉に生まれつき、気づけば人間から疎まれて……。


 それこそ不条理の極みではないか。

 神はいったいどういうつもりで? 

 

 

                 🐦

 

 

 いまさらインサイダーの側になりたいとも思わない(これ、負け惜しみとちゃいまっせ ← とつぜん関西弁ですが、合ってますか?(*‘∀‘))ミナコは、若いころは自論の披瀝に怯んだりしませんでしたが、苦い経験を重ねたいまは、それは違うと思っても、折り紙のように畳んで胸のポケットに仕舞っておくことにしています。


 幸いなことにというか不思議なことにというか、ミナコのポケットはいっぱいになって溢れたりしないので、これからもこの流儀でいくはずで……。(/・ω・)/


 ただ、カナダの日系人が(強制収容された太平洋戦争下のように)コロナの中国武漢発生説に基づく差別に遭遇しているという報道に、声をあげないことは現状への消極的加担になるのではないかと、ちりっと胸が痛んだりはするのですが……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る