03 千化
明日を見るなんて した事が無い
手を伸ばしても 届かぬそれを
なぜ 直視できる?
あきらめなければいつかたどり着けるだと?
今 この目の前で
土くれとともに 何百人もの人間が
紙切れのように 空へ舞い上がっていくのをみたろう
なぜ 直視できる?
目をそらした 耳をふさいだ
きっとそれが正しい行い
おびえてちぢこまって やりすごしていれば
運がいい人間は 天が助けてくれるだろう
力のない人間に 何かを決められるわけがない
選択など無意味だ
この道の先にある千の夢を見た?
夢は夢 明日の光景など 手を伸ばすだけ無駄だ
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