『小さなお話し』 その123

やましん(テンパー)

『だいたい絶滅種』 そのⅡ

 『やましんさん、あまり、洞窟から出ない方がいいぽ。』  


 スパイばとだった、はとさぶろが言った。


 『はーい。幸子さんは、こんなとこまで来ていいのかな?』


 『ぜーんぜん。あたくしは、普通の幽霊より、物質性が高いから。お日さまも平気。ただ、塩水はだめ。どうなるわけじゃないけど、嫌い。』


 『ゾンビクラスか〰️〰️〰️〰️❗』


 カージンゴが叫んだ。


 『教授さん、開きそう?』


 ごき教授が、額の汗(ごきの額の………)をぬぐいながら答えた。


 『いやあ。ここは、人類が作った秘密基地の名残ごきも、長く、放置されていたからごき。』 


 教授は、解説した。


 『ドアは見つかりごきたが、なかなか、しぶといごき。』


 そいつは、ほぼ、壁と一体化していた。


 『仕方ない、きみ、あれ、出して。』


 『はい。ぐびゃあ〰️〰️〰️〰️ぷい❗』


 学生が、口から何かを吐き出した。


 暗やみで(ごきには見えるらしい。)なにかが、溶けるような、嫌な臭いがした。


 

 はとさぶろは、さっぱり、見えないらしいし、やましんさんにも、あまり、わからなかった。  


 カージンゴは、黒いメガネをかけていた。



 『ぼくらは、強い酸の溶解液を吐き出します。多少、体力が必要で、しんどいけどごき。ごき。あ、開きました。ここから、中に入れる。ごき。』


 一同は、教授たちが、ようやくこじ開けたドアから、奥に進んだ。


 学生は、苦しそうに、ごきはー、している。


 これだけで、一週間もかかった。


 もっとも、ねこカフェと行き来しながらだけれど。


 どういう、仕組みなのかは、さっぱり、わからないのだが。


 やましんさんも、ねこママも、はとさぶろも、カージンゴも、教授の話を一通り聞いたのだが、が、確かな証拠が欲しかったのである。


 しかし、空間と、おそらくは、時間も、移動したことは、間違いなさそうだ。


 幸子さんは、あとから、割り込んできた。


 そこで、連れてきてもらったのが、ここだった。


 未来は、一般的に言って、変えることが可能だが、過去は変えられない。


 やましんさん、は、そう考えていた。


 しかし、それは、間違いなのかもしれないな。


 ふと、そう、思ったのである。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


        『そのⅡ』 おしまい

 


 

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『小さなお話し』 その123 やましん(テンパー) @yamashin-2

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