言の葉
フォウ
第1話 洗礼 (キリスト教)
これは生まれた子供にイエス・キリストと『主』と言う存在の加護がありますようにと言う行事です。
内容を簡単に言えば洗礼名を与えて、香油をその子の身体に塗る行事。
これにより加護された子は病気になりにくく、他の子より死亡率が低いので、キリスト教の布教に一役かってきました。
さて神様の加護は凄いですね!
ではこのエッセイの主旨に反するので種明かしを。
洗礼に使われる香油は、オリーブオイルにローズマリーを浸けたアロマオイルです。
ローズマリーはその名前が『聖母マリアのバラ』と言うようにキリスト教と関係が深い植物ですが、今ではポピュラーなハーブですね。
このハーブは食用から衣類の脱臭まで幅広い活躍を見せる有益な薬草ですが、水に浸けて1晩置いたものを肌に塗れば、美容と虫除けの両方に効果を発揮する天然の化粧水兼虫除けとなります。
洗礼に置ける役割の最たるものはこの虫除け効果にあります。
古代から中世、人間は蚊やダニが仲介する伝染病に苛まれてきました。
特に乳幼児の死亡率はこれらの虫を忌避することでかなりの改善に繋がったはずです。
それが衛生面で大きく改善した現代でも形骸化して残っているのはすごいことですがね。
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