「無口なライオン」(乃木坂46)

 この曲はやや難解な表現ですが、無口なライオンとは、王者としてそこにいて、しかし何も言わず、堂々としているけれど心の中には葛藤がある、それでも口を閉じている、ということなのかな。

 誰かを威嚇することって、常にあるというか、防御として、自分をはっきりさせる必要があると思います。その一方、「無口なライオン」としてじっとしているだけで、威嚇することなく、自分を示すこともできるのかな、と思った。

 王者であるライオンが涙してもいい、というのもユニークな表現で、もしかしてこの曲における「無口なライオン」と表現される立場は、ある側面では間違っている、ということなのか。しかし別の面では正しくもある。ただ、「自己嫌悪してもしょうがない」という言葉もある。それはつまり、間違いも正解も合わせて、「無口」で貫き通せ、というメッセージなのか。なにやら、きな臭いものがありますね。王者になれれば、また違うのかな。最後に来る、強く生きること、という歌詞があるいは、最も強いメッセージかもしれません。強く生きるというのは、我を押し通すだけじゃなくて、涙をこらえること、涙を流すことさえも含まれるのかな、と思いますね。威嚇することもその中に含まれるのでしょう。

 この曲の一番のAメロがものすごく不思議で、そこの解釈で全てが変わるかな、とも思いますね。

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