話して笑って生きていて
赤青黄
戦争中
第三次世界大戦の真っ只中。
戦争が始まってから50年の月日が経とうとしていた。
ほとんどの者が戦争に慣れてきたこのご時世。
戦争が日常に紛れ込もうとする時代に珍しい出来事が起きていた。
戦争で人殺しをしている最中に敵と会話をする物好きな人達がいた。
「思ったんだけど正義と悪ってなんだろうな」
銃の引き金を引きながら少し前に疑問に思った事を口にした。
「何だその急に重たい話は今まで何食べたかの話してただろ」
頭の中に響く声、この声の持ち主は今戦争中の敵国の軍人である。
「いやさあ、俺さ朝の時にさぁ、軍曹に我々は正義の執行人だ、死を恐れるな正義のために戦えそして悪を滅ぼせって、そう言われたんだよね、それで正義と悪ってなんだろうてふと、疑問に思ったんだよ」
隣に爆発音が轟く顔に赤い肉片がが飛び散って顔に付着する、すぐさま肉片を拭き取りながら、場所を素早く移動する。
移動する最中、仲間が次々、肉人形へと変わって行く
「聞いてるか」
と死神からの逃走劇中に相手に自分の疑問の答えの催促をした。
「いやー難しいよそれは」
目の前で一人の男が赤い花火となって散っていたどうやら地雷が地面に埋め込まれているらしい。
「なんだよそれ一番つまらない答えだぞ」
首に掛けていけていたゴーグルを付けると視界に地雷の場所が表示される、地雷の場所を確認しながら慎重に足を進めていく。
「だってよ正義と悪ってのは人によって捉え方が違うんだろ」
しかしそれを良ししない敵が銃弾を撃ち込む
近くに落ちていた死体を盾にしながら敵の弾丸を防ぐ
死戦地から離脱したことを確認したあとに周りを確認する森林が茂る森の中、どうやら敵はいないらし、安全を認知した後に、視界が悪くなるゴーグルを外し目的に急ぐ。
「だったらさあ、お前にとっての正義と悪ってなんだよ」
ドンと銃声が鳴り響く、あたりを見渡すと後ろにいた人が腹を撃たれたらしい。
痛い痛いと泣き叫びながら頭に一つの銃弾を撃ち込まれた。
すぐさま物隠に隠れて敵の位置を確認する。
「僕にとっての正義と悪かそうだな正義が善人で悪が悪人ってことかな」
頭の中に埋め込まれたナビゲーターが敵の位置を特定しす、すぐさま銃のトリガーに自分の指を引っ掛ける、しかし相手も自分の場所を特定したらしい相手の銃弾と自分の銃弾の音が同時にこだまする
どうやらこの勝負自分が勝ったらしく自分の後ろにある木の銃痕を確認しながら相手を貫いた事を確認する。
「つまらねーお前つまらねーよそんなにつまらないと童話作家にはなれんぞ」
仲間と連絡を取る、どうやら他の敵も殲滅したらしいすぐさま目的地に急ぐ。
「それ今は関係ないだろ!はあ~、お前に僕の夢を教えなきゃよかった」
目的地の敵の野営地に着いた残りの仲間と連絡を取り合いながら作戦通りに襲撃を開始した。
「はははははは、いやー笑ったところで本題に戻そう正義と悪ってなんだろうな」
激しい銃撃戦が繰り広げられる中で、敵を一人一人殺していく。
その道中に肩に痛みが走るどうやら撃たれたらしいすぐさま物陰に隠れてバックから治療剤を取り出した。
「まだその話かよ、さっき答えたやつが世間的には正義と悪じゃないのか」
肩の出血を止めようとすると、鉄の塊が投げ込まれる。
放り込まれたのが爆弾だったと理解するのに少し遅れ、爆発に、巻き込まれる。
しかし運よく軽傷程度ですんだ。
「それっておかしくないか」
「おかしいか?」
「だってよそれだと善人のお前が悪い奴になるじゃねーか」
しかし近くにいた仲間は小さな肉片に変化していた
しかしそれに構っている暇はない、すぐさま肩の出血を止め銃撃戦に加わる。
「そんなことはないぞ僕は善人なんかじゃない」
一人一人の頭に正確に打ち抜いていく。
「そんなわけないだろ、だってよ話している限りお前はいいやつだ」
最後の一人を撃ち抜いたあとに。
「いつか、夢を叶えろよ」
と男は優しく話しかけるがいくら待っても返事はやって来なかった。
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