彼女は俺にはもったいない
菜花
プロローグ
「俺、前世めちゃめちゃ徳を積んだんだと思う」
そう思えるほど、完璧な彼女を3ヶ月前にゲットした。
「お前なんかにそんなできた彼女ができるわけない」
「詐欺かなんかじゃないの」
なんて、人は言うけれど事実であるのだからしょうがない。
え?彼女はどれぐらいすごいかって?
よくぞ聞いてくれた、家事はもちろん仕事だってできるのだ。おまけに可愛いときたものだからいろんな男に言い寄られてないか彼氏としては不安なのだけど、それだけいい彼女だから俺はいつも自慢してしまう。
でも最近、俺は気づいた。いや、正しくは気付かされた。
いつものように友人に弁当を自慢していたとき。友人がふとこんなことを言い出した。
「欠点を知ってこそ、一緒にいられるんじゃないか」
確かになと思った。
俺は彼女の欠点をよく知らない。むしろいいとこばかりを知っている。それは恋人としてどうなのだろう。
恋は盲目なんて、二十歳後半に差し掛かった大の大人が恥ずかしい。後々になって欠点を知って幻滅なんてことは学生の恋愛までだ。
俺の彼女は完璧だ。だからこそ、欠点を知らなければならない。
というわけで明日から彼女に作戦を決行していこうと思う。
彼女は俺にはもったいない 菜花 @nanohanananoka
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