第7-10話 活路
2035/09/10 18:45
━━━━━《神無月視点》━━━━━
私は風祭仮隊長の車の左側から乗車しM-25IAWSを前に持ち抱えました。
風祭仮班長の車は比較的大きいためこれでも十分余裕があるのです。
どこから調達したのかは不明ですが、TOYOTAのメガクルーザーという車らしいです。
「先行は五名か?」と仮班長がおっしゃいました。
「はい周防隊員を含めた五名が先行しています。もう現場には着きそうですが」といいます。
「我々も出るぞ、今回は大物かもしれん」と風祭仮班長はどこから調達してきたのかあまり見たことのない、M-84-2と書いてある深緑色の筒を十五本お持ちでした。
後の装備はいつも通りG36にM203を括り付けたものとバナナマガジンを三連装備にしてありました。
火力はこれでも足りるか? といった風な顔をされていました。
なので聞くことにしました。
運転に支障が出ないように言葉を選んで、「今回は何が出たのですか?」と静かに聞きました。
「鬼だ、しかも我々の立ち入れない場所から、人をさらう質の悪い鬼なんだ」と以前もやりあったような話が聞けたのでした。
「以前は断空しか手がなかったが、ある程度の火力があればその結界を破ることは
私のM-25IAWSに入っているのは爆破用の弾と、結界を破壊するための弾が入っているのでした。
しかも交互に入っているのです。
まさに今回向きとも言えました。
2035/09/10 18:59 |ポートアイランド中公園南側出入り口付近
━━━━━《温羅視点》━━━━━
先行し南側から入った組にいた私は「どこから攻撃が飛んでくるかわかりゃしないったら」と愚痴をこぼしていました。
公園内には入れたのは良いのですが、鬼の影は見えるものの本体に当たらずすり抜けてしまうのでした。
「援護する!」といって折神仮副長も支援するのですが、相手に当たらないどころか出入口まで押し戻されてしまっていました。
しかも折神仮副長は既に軽い掠り傷を数か所に受けていました。
2035/09/10 18:59 |ポートアイランド中公園南側 温羅・他四人
かろうじて善戦している者が二組居りました、ラウ・
相手の気配に気づけるかどうかがカギとなるようでした。
私も相手の気配までは読めるので、避けることは可能なのですが相手の攻撃の前兆が掴みにくく、無駄撃ちを多くしてしまっていました。
結界が相手という事が全員読めてない状態なのでした。
私も集中すれば相手の気配などは容易く読めるのですが、その集中する時間を相手が与えてくれないのでした。
鬼が全部で何体いるかもよくわからない状態だったのです。
しかも一部の鬼は、逃走してしまっている可能性すらもありました。
2035/09/10 19:05 |ポートアイランド中公園南側出入り口 温羅・折神
南側から入った折神仮副長の部隊は、善戦している三名を残して一時撤退というか、折神仮副長の手当をしなければならない状態にまで追い込まれていました。
背後から折神仮副長が爪で搔かれたのです致命傷とはいきませんでしたがかなりの深手で指揮をするどころではなくなってしまいました。
私が
銃の弾は尽き欠けていたので五胡鈴からオーラソードを出し必死に捌いているところでした。
すると「逆にオーラの方が効く? 相手が寄ってこないのね」というところまでは掴めてきました。
━━━━━《鬼視点》━━━━━
まさかオーラソードが出てくるとは思ってもみなかったのです。
オーラソードで切られれば、結界ごとズンバラリンでした。
なので手が、出せないとみて
2035/09/10 19:07 |ポートアイランド中公園南側出入り口 温羅・折神
━━━━━《温羅視点》━━━━━
周囲から鬼の気配が失せたので、私は仮副長の手当てに専念することにしました。
それほど深い傷ではあったのです。
すでに倒れ伏しており痛みでしゃべることもままならない状態だったのでした。
それと私は五胡鈴で自身の周囲に、比較的広い結界を展開します。
こうしておけば結界を
2035/09/10 19:08 |ポートアイランド中公園南側 高木
━━━━━《
そのころ、アタシは一匹の鬼と壮絶な殴り合いをしていました。
相手の右腕を攻撃されてからですが左腕で
さすがの鬼も体を掴まれてしまえば結界の効果はなくなり見える状態になります。
背丈三メートル立派な体躯の青鬼でした。
2035/09/10 19:09 |ポートアイランド中公園南側
━━━━━《
ラウ隊員とワラワは息が合っており、ワラワの指示通りにラウ隊員が霊刀の青龍刀で指定個所を少し大きめに切るだけで相手に掠り傷が蓄積していったのです。
2035/09/10 19:09 |ポートアイランド中公園北側出入り口
━━━━━《神無月視点》━━━━━
そして北側から私たちが入り込みました。
私にも風祭仮班長にも鬼のいる位置がしっかりわかりました、何故かはわかりませんがこれが神の御加護というものでしょうか?
そして北側から殲滅戦を開始したのです。
さしもの鬼も結界を破られ、そこから流れるように吐き出される大量の銀の弾を食らえば滅してしまいます。
2035/09/10 19:10 |ポートアイランド中公園北側
━━━━━《鬼視点》━━━━━
しかも一人は持ち替え無しで痛い爆発する弾を打ち込んでくるのです。
━━━━━《神無月視点》━━━━━
鋼のような強固な肉体を持つ鬼でもさすがにグレネイドランチャーの直撃は痛いらしく泣きながら逃げていきますが、逃す私ではありませんでした。
さらなる追い打ちをVFC VR16 SABER SD AEGの銀弾で撃ち掛けます。
本来のM-25IAWSは六発も打てば弾切れになるのですが、このM-25IAWSは改造してあり弾数が本来の四倍強まで拡張されているのです。
その代わり取り扱いは不便になっていますが致し方ありません。
その代わり狙撃銃は必要なさそうだったのでM-25IAWSと持ち替えてありました。
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--------------------《対応データ》--------------------
※この作品はフィクションです実在の人物や団体、
ブランドなどとは関係ありません。
TOYOTAのメガクルーザー:現在自衛隊で高機動車として運用されている車とほぼ同スペックで五人しか乗れないという所以外は変わらないとされます。
M-84-2:M72-LAWの後継に開発されたもので使い捨てではなくなっている他、口径は小さいが火力が上がっているという恐ろしい兵器です。
一つあたりの重量も軽くなっており、複数装備できることが売りともいえます。
又弾頭の交換や、弾頭の再装填が一型に比べ楽になっておりかなり使いやすくなっています。
威力はM72-LAWの二十倍程度であるといわれています。
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