第4-04話 クリーチャー
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「こちら七班Bグループ
「まさかアレをやるつもりですか? 危険です。せめてここでは無く動きを固められる場所に行ってからのほうがよくありませんか?」と
「流石にそこまで体力が持ちそうにない、今ならまだいけるが後になって体力が残っているかどうかのほうが怪しい」と風祭さんがおっしゃいました。
そういって小太刀を抜かれたのでした。
「デカいのは何とかする、後は任せた!」
危険を感じたのかデカい鰐が後退しようとしたのでフルオートで狙えるだけ尻尾の先を撃ち続けます。
「ワニの後退を阻止してください」と私は言いながら術に切り替え、“神鳴”を変化させ変幻自在の一撃を尻尾の根っこに垂直に入るように念じます。
その瞬間、
下水道内に“ドゴアァァァ!!”と大きな空雷が走ります。
そして“ぶつん”と鈍い大きな音がしてクリーチャーの尻尾が根元から、ちぎれて飛んだのでした。
そして、後ろにも前にも行けなくなり、クリーチャーは前に突撃していきました。
次の瞬間“断空”と一振り、
“スパッ!!!”といい音がしてクリーチャーが真中から真っ直ぐに斬れて風祭さんに当たる前に左右に開けて行って真っ二つに割れたのでした。
そのまま片膝で立ち壁にゆっくりと背を預けると、「七班Bグループ、風祭だ、大物は始末した。繰り返す、大物は始末した!」と通信に乗せたのでした。
「こちら七班Aグループ、前方は残った尻尾の動きに注意されたし。まだ動き回っている。
“火炎”といって、次の瞬間尻尾が黒焦げになりました。
今度こそ、動けなくなったようでした。
「こちら指令本部、最初の空雷は誰の術だ? で何がどうなった」と課長の声がおっしゃられました。
「こちら七班斯波、最初の空雷は
「こちら二班A・Bグループ、被害甚大至急応援を求む! 雌だと思うんだが卵を守っているようで大型の暴れ方が酷い! こちらは半数が動けず高台に避難したところだが、まだ追ってくる! 七班に応援を要請するが可能か?」と言う声が聞こえました。
「こちら七班、銃の射撃手は動けるが、術の討ち手が擱座状態だ、逃げるならこっちに引っ張ってくれても構わないが。確か二本先の支流線が細いよな? そこに詰めてくれれば、避けられない相手に、全弾叩き込んでみるのも手だろう? 七班は支流線二本先まで前進開始! 動けないものは、休んでても構わない」と斯波班長がおっしゃいました。
「二班Aグループ了解、こちらに引き寄せて、そちらへ持っていく! ポイントF2で合流頼む」と言う通信は聞こえていました。
私はまだ、ギリギリ動ける状態でした。
佐須雅さんに片側を支えられながら歩いてくる、風祭さんが見えました。
私も動けるだけ動くべく方向転換し二本線先の支線まで動きます。
左右に分かれて部隊自体は射撃戦の用意をしてました。
その狭くなっているところを、二班Aグループが通過しました。
流石に罠には気付いたらしく、追っては来ませんが、七班の三人を除く残りのメンバーで勢子代わりに、銃で射撃し、グレネイドを飛ばし、術も飛ばし、追い込みました。
飛び込んできてその細い所で前の胴体は入ったのですが腹以降が
“ドゴァァァァァ!!!” と空雷が飛びます。
そして巨大な鰐の鼻先と目を切り裂きました。
“ゴアァァァァァッ!!!”と苦しそうな響きが聞こえます。
射撃班もここぞとばかりに至近距離からつっかえて居るところ目掛けて撃ちまくります。
「ウィルあとは任せる、“断空”!」と風祭さんが二発目の断空を頭と首の間目掛けて一振りしました。
“スパッ!!!”といい音がしてその大型の首が落ち、
“ブシューッ!!”と言って血が噴き出し、その先に居た二班Aグループは血に染まったのでした。
「神無月さんもよくやってくれた。私もまだ、起きているだけ不思議だが、なんとか成るな」とほぼ同じところまで来た風祭さんがおっしゃられたのでした。
「こちら七班班を二つに割って、残りの駆除に入る。神無月さんは副長と一緒に後退、風祭さんも一緒に佐須雅さんと後退してくれ。小型や中型が出ても元気な二人が居るから大丈夫だ! 残りの七班は一丸となって残りを駆除し卵も叩き潰す!」と斯波班長がおっしゃられたのでした。
副課長が言いました。
「調査班は卵を数個回収の上、その部屋自体を調査! 何か出たら遠慮なく報告で上げてくれ。調査隊の護衛は、二班Aグループに引き継ぐ!」
「七班の残り人員は、元の主線を洗ってくれ。それが終わり次第二班Aグループと合流し調査隊を守りながら交替で休憩を入れてくれ」と副課長がおっしゃるのを聞きながら。私たちは車両まで無事戻ったのでした。
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