第0-22話 身辺警護:遊びと事件
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プレミアムチケットをフルに使いきるため、まずうろこの家とその展望ギャラリーに行きます。
そして、山手八番館と北野外国人倶楽部を回って見学し、北野外人倶楽部でドレスを着てから写真を撮って、撮り終えたらまた着替えます。
それから坂の上の異人館等へ行きながら特典のスタンプ帳にスタンプも、もらって行きます。
そして南側に下り、ベンの家と英国館と洋館長屋を見学したら一旦終わりです。
そこから、北野異人館前のシティーループバスに乗って、市役所前まで行きそこで降りて、夕食の場所まで三ノ宮中央通りを、歩いて行くとのことでした。
うろこの家は外観の印象が特に強く、天然石のスレートが魚の鱗に似ているからその様に呼ばれているということで、正に魚の鱗が張り付いたような外観がお
アンティーク家具や調度品と
また絵画も良かったのですが、綺麗に晴れていたということもあり三階からの神戸の街を一望できるというのが素晴らしかったのでした。
思わずスマホに眺望を、撮ったりしたのでした。
またイノシシの像があり、その鼻を触ると願いが叶うという触れ込みがあったので、みんなで触り、私は皆さんの健康長寿を祈って見たりしたわけでした。
山手八番館では外観が目を引き
近代彫刻も綺麗でしたが仏像などの
気付かれないように見てはいたのですが、危うく地が出そうになったのでした。
とても危なかったです。
後は噂のサターンの椅子でした。
やはり病のことがあるので座ることにし、赤いカーテンがバックに敷かれている椅子に座り言葉を出さずに願掛けを行いました。
(願ったのは自身の事では無く、他の皆が幸せに暮らせるように祈った訳でした)
そしてメモリアルグッズにも手が伸びたわけですが、思わず買ってしまったというのが正しいでしょう。
異人館巡りはさらに続きます。北野外国人倶楽部は開港当時ににぎわった外国人のサロンを再現したものだそうで、ブルボン王朝やビクトリア王朝時代に貴族が使った家具や調度品などや甲冑が展示してありました。
庭園の中にはミニ礼拝堂もありましたが、本命はそちらでは無く予約がしてあったドレスのほうでした。
当初黒か紫系かなーと思っていた私は純白のウェディングドレスを着こみ、
あとはソロでの写真を数枚撮ったのでした。そしてまた着替えると次の館へ向かったのでした。
次の館は坂の上の異人館で旧中国領事館だった建物で、西周から宋代の陶磁器と現代までの水墨画などが主体で、興味が無い訳では無かったのです。
割といい感じの、オリエンタルムードの漂う館内でしたが、時間が押していたためあまり長居はして居られず。
じっくり見ることは、叶わなかったわけですが、割といい感じでした。
ここにもパワースポットがあり、そちらは無事通り抜けてきたわけです。
庭にある二対の狛犬の間を通り抜けると、愛情に恵まれ幸せになれるそうです。
次のベンの家はある意味で
あちらこちらに
撮影スポットには向くのかもしれませんが、中学生には少し過激だったようで高校生にもなると、物事を達観してみるようになったりする子もいるわけですが、そこはそれ剥製にあまり縁のない子には、少々
さらには英国館ですが、時間に余裕があればシャーロックホームズの格好で館内を巡れるそうなのですが、時間が無かったので割愛されてしまいました。
この時点で午後四時だったわけです。
残る一邸は洋館長屋なのでした。
こちらはサックリと眺めて終わりになりました。
コスプレ衣装やパワースポットと言ったものは無かったので綺麗ですねえと言った感じでサクッと見終わり。
スタンプも全てでは無いものの、溜まったので記念の日付を入れて持ち帰ることにします。
ほどよく洋館長屋の前に、シティーループバスのバス停があるので、そちらから待つ事十五分ほどで来た、シティーループバスに乗りました。
夕方で少し冷えて来たのでみんなにミニカイロは渡してあります。
待っている間少し寒かったので、配慮してみたのでした。
そのまま新神戸駅まで行ってクルリと
夕食の場所まで十五分くらい、とのことだったので
行った先はケーニヒスクローネのくまポチ邸でした。
ここには入ったことが無いので、丁度よかったのでした。とりあえず感謝感激はしておきます。
午後五時半過ぎでしたので、店内はそんなに混んではいませんでした。
丁度よい時間帯だったのです。
ここではコーヒーでは無く、ストレートのホットティーを頼むことにしました。
飲み放題になるらしいのです。これを利用しない手はありませんでした。
セットの料理も頼みます。
さらににパンとサラダが食べ放題になりました。
セット料理は温かさを求めてビーフシチューとしました。
これで二千円と少し程度なのですから安いと思いました。
みんなでわきわきしながら食べておりますと、メールが入ったのでした。
半魔が二匹、三ノ宮センタープラザで活動中だ、出て来るなよと、暗号文で届きました。
暗号を解くのは難しくはありませんでした。
私の
茜さんに「どしたの?」といわれたのです。
「知り合いのお姉さんからですよ、警備会社にお勤めの」ということにしました。
「まだゆっくりしていていいそうです。少し外が危ないので出て来ない方がいいとのことです」と伝えます。
事件が進行中らしいので「危ないからまだ店の外に出てはいけない。安全を確認したらメールを送ってくださるそうです」ということにしました。
「今警備中だそうです。警察の方も来ているみたいですから、本当に事件のようですよ。今は外に出ない方がいい、というのは本当らしいです」といっておきます。
今日はスカートの中に装備が入って無いので全てショルダーの中に詰まっているのでした。
一番外装で身に近いポケットに二丁入っているのです。
抜くのは最後の手段です。
まだ店内にもお客様はいますが、少々
制服の警察官二名が、防弾チョッキを付けたまま、店内に入ってきました。
店の人とヒソヒソ話をしているようです。
店員さんも気が気ではない様子でしたが、致し方ないと思っているようでした。
それから五分ほど話すと制服警察官二名は外に出て行きました。
お代わりしてきます、とパンの皿とサラダの皿を持つと取りに行けました。
残っていたローストビーフのサラダを少し多めに
「ことこの状況で、大胆ですわー」と加奈子さんにいわれてしまいます。
「こういう時はなるようにしか、ならないようにできているのです。ならば
美空さんも立ちあがりました。パン皿とサラダの皿を持って、そのままお代わりに行くようでした。
美空さんも同様に「楽しんだものの勝ちですね」といわれたのでした。
「それに、みなさんの分も祈りましたから、こんなところでどうにかなるわけはないですよ」ということにしました。
「なんとなったら私が付いていますし」と自信があるのか無いのかよく分らない、発言をしたわけではありました。
といって食べ出しました。「せっかくの美味しい料理が冷めてしまいます」と追加していいます。
次に紅茶のお代わりに行きます。
行くついでに外の気配を
半魔は何かを探しているような動きをしていましたがこちらへの
外をちらりと伺った時外に、赤髪の長良さんがいる事が分かりました。
純白の太刀袋も持っていますから、間違いはありませんでした。
メールが新たに着信しました。「K-JIH-CBS」とショートメールが、流れてきました。
Kebiishi - Joint Investigation Headquarters - Complete Battle Start
(
の略だと分かりました。
安心してお代わりをすると店員さんに「大丈夫ですよ、多分すぐにケリはつきます」といって見ることにしました。
席に戻り、「ぼーっとしてると、お料理が冷めちゃいますよ」というと冷えても大丈夫な、ローストビーフのサラダとクロワッサンを、モシャモシャ食べ始めました。
もちろんお
そういう意味では、
「HD2C」とショートメールが届きました。
Half Demon 2 Captureの略だと思われました。
(半魔二匹捕獲)
「R3HD」とショートメールがやってきました。
Remaining 3 Half Demonの略だろうと思われました。
(残三匹半魔)
Please do your best not to hide.とショートメールを送りました。
(潜伏する前に捕獲してくださいね。)
私も考えてみれば英文でのショートメールの返答ならば、打ち込みはだいぶ早いのです。
その頃、
「残りの奴はどうしたんだ……」と班長が聞きます。
「I can't speak Japanese and I don't understand.」と半魔はいっています。
(私は日本語喋れないし分からない。)
「What happened to the rest of us?」とそこに折神さんが話はじめました。
(残りの奴はどうしたんだ。)
「I don't know, because I ran away.」と半魔がいいました。
(分からない、バラバラに逃げ散ったから。)
「バラバラに逃げ散ったので分からないらしいですよ?」と折神さんがいいます。すると斯波班長が「他の奴と最後に会ったのはいつだか聞き出してくれ」といいました。
「When was the last time you met the other guy?」と折神さんが話します。
(他の奴と最後に会ったのはいつだ?)
「Three days ago, I broke up around here.」と半魔がいいました。
「三日前だ、この辺りで別れた。だそうですよ。これ以上は聞いても無駄そうですが、どうします?」と折神さんがいったのでした。
「検非違使の神戸分署の方が近いそっちへ持って行こう。細かいことは後で聞こう」と斯波班長がいいました。
━━━━━《長良視点》━━━━━
「長良さんは残って由良さんを援護してくれ。今日は変装は無くてもいいがバレるなよ。今日はデリカD:5の白だったな8人乗りだな。何だったら送ってやってもいいぞバレなければ」と斯波班長がいいました。
「分かりました。送って行きますが、関係性はどうします? 繋がりがありませんぜ?」と俺が言いました。
「偶々病院で、悩んでいる温羅義之と、知り合ったことにするのはどうだ?」と斯波班長がいいます。
「分かりました、その線で行きましょう。温羅義之とでなく温羅香織と知り合った。というのが良さそうですけどね。ショートメール送っておきます」と俺がいいました。
「『Nice to meet you because you know Nagara.』と言うメールで良かったか?」と折神さんに聞いている斯波班長がいます。
「その文で合ってますよ」と折神さんが答えました。
━━━━━《由良視点》━━━━━
「Nice to meet you because you know Nagara. In the setting I met at the hospital.」
(長良と知り合いということでよろしく。病院で知り合った設定で。)
というショートメールが届きました。
班長も無茶振りするなあ、バレるかどうかギリギリの線だと思うけど。
まあいいかと思うことにします。
普通のメールが届いたのでした、ショートメールは無音・無振動なのです。
「えーっと内容は、もう無事だから出てもいい……それと検非違使の長良さんが来る。えー!」っと友人の注目を少し集めます。
「多彩な方とお知り合いなんですね、国土警備のお姉さんとか、それに検非違使の方だなんて……エリート側では無いですか」と加奈子さんがいわれたのでした。
「全部病院で、出会った関係だけどね」ということにました。
「負傷して入って来た時に知り合ったお姉さんと、薬もらいに来た時に知り合ったお兄さんだから。
「病院って色々な人の想いと
「近くまで来ていたので寄ってくれるって、今日は大型車みたいだからみんな、乗れるけれどもどうかな? 近くなら乗せてくれるって、言ってるけれども」と私はいいます。
「夜の
すでに午後八時になっています。
「時間ギリギリですね」と静香さんがいいました。
茜さんも「時間の方が厳しい」といいます。
彩名さんも「時間がっ」といったのでした。
美空さんはまだローストビーフを、おいしそうに
「あと五分ほどで、この下の鳥居のところには着くそうです。出る準備をしますか」と私がいうと、皆一旦加奈子さんに集め出したので私も二千五百円出して置きました。
カーディガンを羽織るとダウンロングコートを着にかかりました。
その次にショルダーを右肩にかけました。
「美空さん行きましょう」といいました。
美空さんもダッフルコートを着始め、ロングマフラーをかけるとイアーマフも付けたのでした。
そしてショルダーも肩にかけます。
「長良さんがこちらに向かって歩いて来ていました」今日はいつものスーツでは無くて、ホワイトのスーツ姿で、赤い地毛が凄く目立ち
「こんばんは、お兄さんは元気しているかな?」といわれたのでした。
「兄は元気してますよ。でも、ここのところ仕事が忙しいみたいで、帰ってきても夜中遅いんです」ということにしました。
「どうやって知り合ったんですか」と茜さんに聞かれたので素直にありそうな話を答えることにしました。
「最初の出会いは、私が歩けないと思って車いすに乗っていたころに、廊下の角でぶつかりかけて転んだんだけども、その時に支えてくれて、この人いい人なんだなって思ったの」といいました。
「それに兄とは方向性が、違う人だからかな?」ということにしました。
「兄はまじめ一直線だけどちょっと違うのよね。長良さんのタイプは……」と続けたのでした。
「みんな可愛いな、冬のコーディネートも似合ってるぜ」と長良さんがいいました。
「俺の車に案内しよう」といわれたのでした。
「こっちだ」と白いワンボックスカーに、みんなを誘導したのでした。
手をとって、ガイドまで誘導すると「遅くに降りる順番で、乗っていった方がいいぞ」と声をかけてくれたのでした。
サードシートに、美空さんと私と加奈子さんで乗って。
セカンドシートに、茜さんと彩名さんと静香さんで乗ったのでした。
「時間もそれなりに遅いし。みんなを送ろう、どこかランドマークはあるかな?」とセカンドシート組に、いわれたのでした。
セカンドシート組を送ると、加奈子さんを送ることになりました。
そして加奈子さんを送ったあと、美空さんと私でセカンドシートに移ります。
そして美空さんと一緒に私も、送るのでした。
そして「またな! 何かあれば呼んでくれ」といって去るのでした。
その日は、お風呂に入って、寝るだけでした。
いうほど遅くなかったからでした。
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※この作品はフィクションです実在の人物や団体、
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