とある弁当屋
雪になりたい
第1話 恋愛体質
ここは、どこにでもある中規模弁当チェーンの一店舗である。
今日も店長の僕は朝から弁当の総菜を切っている。
総菜を切りながら、バイトの小池が話しかけてきた。
「店長、聞いてくださいよ~」
僕は内心またかとおもっていた。
小池は少し高めの甲高い声で話しかけてきた。
小池は大学二年で、準ミスをとるくらい、普通に可愛いの女子大生なのだが、どうやら最近彼氏ができたらしく、だいたい小池から話しかけてくる場合は愚痴か惚気である。
さあ、今日はどっちだ、今日の小池はバイト入りから明るかったし、恐らく惚気だと思いながら「どうした?」と平常心を保ちつつ、こたえた。
「「なんかー彼ピがバイト前にメイクしてたら、そのメイクはだれのためにしてるんだ」って言ってきたんですよー。どう思いますー」
僕は一瞬考えた。
これは惚気、愚痴どちらなのかということである。
そのふたつのどちらにせよ、返答に困っていた。
変に答えるとセクハラ行為とか捉えられそうだし、そもそも30手前のおっさんにはなす内容ではないんだ。と怒りの気持ちがわいてきたが、わたしは心をおさえ
「やきもち焼きの彼氏だねぇ」と無難にかえした。
すると彼女は「えー、やっぱりやきもちなんですかねー」っと頬を赤らめながら、彼女は作業に戻った。
やはり、惚気だったか。
しかし、本音をいうならば、彼女のその彼氏の態度は「多分、ヤバイ系のやつだ」と俺の感が言っていた。
すっぴんがいいなんて言うやつはろくなやつがいない。
なぜかってこのおれもすっぴん派だからだ。
そして、今日もおれは弁当を作っている。
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