第3話 亀裂

幸生、先日お願いした広報記事できたか?

なんで、報告しないんだ。いちいち俺が聞かないと

いけないのか?

幸生、とりあえず現状見せろ

 はい、部長。すみません報告気をつけます。

現状は、これです。

 これだけか?このペースなら締めに間に合わないな。お前、間に合わせるいうたよな。幸生!

 部長、間に合わせます。今日残業します。

お前が、勝手に残業を決めるな!家で仕上げてこい。残業禁止!経費がかさむ。

 部長、家での仕事は、残業と言わないのですか。

幸生、お前なめてんのか。お前のペース配分が

できていない自分の責任を会社になすりつけるな!

 部長、東和商事の別案件が急遽入って、、、

幸生、いちいち言いわけするな!やれいったら

やれ!自己責任だ!わかった?できないなら、

よその会社でやるか?え、幸生!

 部長、分かりました。自己責任ですね。と幸生。自宅に戻り、シャワーを浴びて、リビングのテーブルに書類を広げる幸生。

 パパ、夜の11字に何しているの?と不機嫌な

美和子。仕事がたて混んで、期日に間に合わせない

といけないんだ。と幸生。

 その前に、どう今晩?と幸生。

相手できると思う、くたくたなの?わかってないよ

子育てしないんだから。全てわたしがするんだから。自分が、撒いた種。わたしは嫌。と美和子。

もう、何も無くて2年になるよ。 

 疲れたから、私寝ます。起こさないでね。

全てあなたのせいだから。と美和子。

 涙が自然と頬をつたう。書類の文字がにじむ。

自己責任、その言葉が心に重くのしかかる。

 俺、何やってるんだろう。

幸生は、自分を受け入れてくれない美和子に

そして、わかってくれない会社に苛立ちを

覚えた。その苛立ちは、日に日に増していくのが

自分でもわかった。

 


 



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