伶和帰行 -れいわきこう-

団藤 重明

第1話 伶和 れいわ

平成から令和となった現代社会

人は長引く不況の中でも懸命に生きている

サラリーマンが安定の象徴といわれた時代も

遠い過去。リストラ、肩たたきと会社存続のための

シナリオで人は動き、苦悩に満ちた日々を

過ごす者もいる 

 結婚は勝ち組といわれた時代は若者たちの

心を揺さぶり、戸建て購入は勝ち組の象徴と

言われた。多額の住宅ローンに会社からの必要以上の成果要求。酒に逃げれば、身体を壊し、

女性に逃げれば、ひとときの安らぎはえれる。

 不倫は文化だと物議を醸した言葉がなぜか、

脳裏から離れない。不況にかかわらず、TVをつけるとホストクラブの盛況なニュースが飛び込む。

雑誌やネットには、ひとときの男女の関係を

匂わす記事に溢れている。

 あなたは心がみたされていますか。

日々の生活に感謝ができていますか。

 幸生(ゆきお)はそんなことを考えながら

筆をとる。原稿できた幸生?

広報の締め切りに間に合わないぞ、急げ

はい、部長。

締め切りにはまにあわせます。

 和をもって尊ぶ人でありたい。

令和元年 幸生29(歳)


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