快晴…夏の海端over the sex (新規部分)

「あ」


「お」


「うわ」


「なにこれ」


「ねえ、これ、もしかして、あなたの言ってた」


「来れた。来れたんだ。また、ここに」


「あっ待って」


「すごい。本当に話の通り、赤い空と赤い海。すごく綺麗」


「探さなきゃ。あの人を。あっ」


「おっ、おい。なんだこれは。赤いぞ。赤くて赤い。どうなってるんだおい」


「来れた。来たかったんだ。ここだよ、追越車線と走行車線のちょうど中間。白帯の部分」


「あ、あのっ」


「一年、ぶり、ですね」


「わたし。あなたと話したいことがたくさんあって。どうしてもここに。ここに来たいと、思って。それで」


「泣くことはないですよ。私も、わたしも会いたかった。ずっと」


「え、なに。ふたりして。なんで泣いてるの」


「ねえ、ここってさ、夢、なんだよね」


「あ、えと、あの、おふたりは、お連れですか?」


「ええ。そちらこそ、あの方のお連れですか?」


「はい」


「なんか、困ったところに巻き込まれうわっ」


「あっ、え、うそ。わたしたちだけすぐ戻っちゃうの」


「あ、ええと、私たちは海岸線。浜のビーチにいましたっ」


「あ、え。おれも言うのか。おれたちふたりは海岸線の旅館にいますっ」


「あら」


「おっ」


『すぐ近くじゃん』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る