④への応援コメント
ご企画の主催、お疲れ様でした。好き勝手に遊ばせていただいております、ふづき詩織です。
拝読させていただきました。
筆致に呑まれました……。冒頭、走る葵の描写ですっかり引き込まれました。まさしく一人称視点で、葵として走っているような感覚を味わいました。
葵のスランプがくっきりと繊細に描かれていました。靴紐を結び直す……この些細な動きに含まれる苦悩ときたら!
少し気になったのは、詞と昴の性別です。どちらも女性だと思うのですが、初登場から性別判明までが少し長めで、一人称が「俺」である葵と陸上で競い合う関係(しかも葵より速い)とのことから男寄りに思っていたので、ノートを受け取るシーンで少し混乱しました。
全体としてとても見事な作品でした。最後、スタート前の緊迫の中に、冒頭の同じ文になかった詞の名が出たのが熱かったです。
素晴らしい作品をありがとうございました。
④への応援コメント
ゆあん様
表現の素晴らしさに息を呑む思いで読み進めました。
とても勉強になりました。
「静寂の中で聞こえるのは、己の鼓動と血液の流れ」この表現が特に好きです。体の感覚が研ぎ澄まされてとてもシンプルになっていく様子に、私自身も鳥肌が!
この表現が、最初と最後に使われているのも素敵です。
同じ表現だけれど、本人の気持ちが全然違っているんですよね。
一つだけ、素人の単純思考と思って聞いていただけると嬉しいです。
最初、私は詞の性別が男性だと思っていました。途中で詞と昴が姉妹という表現があるので、葵=男性 詞=女性 昴=女性ですよね。
葵と詞は「同じ舞台を目指して、そこで決着をつけることが俺たちの約束だった」とあったのですが、陸上競技で女性と男性は、一緒に競うというよりも、女性は女性の中で、男性は男性の中での順位決めなのかなと。とすると、決着は二人ともそれぞれの性別の中で優勝を目指すことということなのかなと。もし、詞が男性だったら、二人の優劣を競うという緊迫感が加わった気がしました。
余分なことですみません。
素敵でさわやかな物語をありがとうございました。
④への応援コメント
はじめまして。一帆と言います。
ぐいぐいお話に引き込まれて、“すごい”という陳腐な乾燥しか思い浮かばず、何度も読み直してみました。
最初の「On your mark」と最後の「On your mark」の声さえが違って聞こえてきます。葵の気持ちの変化がぐっと伝わってくるからでしょう。同じスタートというシーンなのに、どんどん色が変わっていきました。とても勉強になります。
個人的には、
「立ち上がり、昴を見つめた。タオルを握りしめて震えている。その手を包んで、言った」という文で 「アオハルだなぁ」と一人キュンキュンさせて悶えておりました。
素敵なお話、本当にありがとうございました。
作者からの返信
コメント&お星さま、ありがとうございます!
▶最初の「On your mark」と最後の「On your mark」の声さえが違って
大変うれしいです。本作は気持ちの変化によって景色がどう違って見えるかという部分に挑戦したものですから、それが読者様の目線でもそう受け止めて頂けたということで、成功した! と喜んでおります。
アオハルはいいですよね。アオハル物語はこころが若くなりますよね……。
このフレッシュな気持ちを保ちながら仕事などに精を出したいと思います。
此度、自主企画へのご参加、誠にありがとうございました!
④への応援コメント
ゆあんさんへ
夏に相応しい正面からテーマに斬りこんだ作品、楽しませてもらいました。
読みながら、自分の好きな表現・構成を探している癖があるのですが、この物語でいいな、と感じた箇所を感想と共に記しますね。
最初のタータンの陽炎の描写と、最後で天気雨によって陽炎が消えていく描写
→最初は夏が嫌いだと不快感を示していた描写から始まり、最後はそれが消え去って走るべき、進むべき道が見えた瞬間が映画のワンシーンのようでとても好きです。熱い夏に突然涼風が吹いたかのような気持ちよさを感じました。
「軽い紙の束に、言葉が綴られている。しかしそれは紛れもなくあいつの残した言葉で、それを意識した途端に、そのノートの重みが増した気がした」
→こういう対比的な文章が特に好きで、この二文でノートの内容の重みが十二分に伝わってきました。
『叶うならば、私はそれを見届けたいのだ。』
――見届けてもらおうじゃないか。
→短距離という短いレースの中で、詞の小説の一文と葵の言葉が、まるで会話のように繰り広げられ、背を押すかのように、励ますかのように、葵の力となってゴールに向かう描写が気に入っています。
8月ももう終わろうとしている中、熱い夏の青春の一走を堪能できました。ありがとうございました。
PS
絵師の件、感想で読んでびっくりしました。
私はココナラ、SKIMAなどの仲介サイトで絵の依頼をしています。
振込先がその会社なので、トラブルがあった場合は返金されます。
絵師の方への支払いは高額になることも多く、痛ましく感じております。
素晴らしい絵師の方に巡り合えることをお祈りいたします。
作者からの返信
コメント&お星さま、ありがとうございます。
お返事までにお時間を頂戴し、申し訳ありませんでした。
▶自分の好きな表現・構成を探している癖がある
大変良い習慣をお持ちですね! そういうルーチンが、夏瀬様の魅力的な文章の礎になっているのでしょうね。
▶「軽い紙の束に、言葉が綴られている。しかしそれは紛れもなくあいつの残した言葉で、それを意識した途端に、そのノートの重みが増した気がした」
→この部分は私個人としてあまり意識していなかった部分だっただけに、お褒め頂けて大変うれしいです。自分の持ち味というものは存外己では気がついていないこともあるようです。
▶『叶うならば、私はそれを見届けたいのだ。』
――見届けてもらおうじゃないか。
→ここは少しライトノベルを参考にかっこつけてしまいました。少しクサいかな? と心配していたのですが、夏瀬様をはじめ肯定的なご意見が多く、安心しました。
PSについてですが、
昨日やっと回答が来ました! おかげで死にかけのモチベーションが息を吹き返しました。今月中にある程度納品のメドが立ちそうだとわかり、胸をなでおろしております。
私もあるサイトを利用して知り合った方なのですが、私の依頼がキャラクターデザインを含むものだった為、作家様の方から「お気に入りのキャラクターに仕上げたいならぜひリテイクをつけさせてほしい」とお言葉を頂戴し、サイトの方針が「リテイクなし」が前提だったため、個人的なお仕事として連絡先を交換してお引き受けして頂いたものだったのです。
そのため前払いで個人口座に振り込んでおり、そこからまるまる二ヶ月……騙されたのかと一瞬人間不信になりかけておりました。
イラストが公開できる状態になりましたら、どこかで共有させていただければ幸いです。
此度、自主企画へのご参加、ありがとうございました!
④への応援コメント
ゆあんさんこんばんは! いつもお世話になってます、薮坂です。早速読ませて頂きました。
お題に対する、まさに火の玉ストレートな回答! ストレートゆえに技量が試されるお話でもあると思うのですが、やはりさすがですね。ストレートなお話の中に、きらりと光る筆致が溢れていて、やっぱり凄いなぁと感心することばかりです。
一番好きなところはここです。
「微かにかかる虹が、その答えだと思った。」
ここ、めちゃくちゃいいですよね。
二人が確かに通じ合っている。それを感じる一文だと思います。
本当に勉強になるお話で、そしてやっぱり面白い。さすがだなと思えるお話でした!
作者からの返信
コメント&レビュー、ありがとうございます!
にも関わらずお返事が大変遅くなりまして申し訳ございません。
いつもお褒めいただきまして本当に嬉しいです。身に余る光栄です。
▶「微かにかかる虹が、その答えだと思った。」
多少臭いアオハルではありましたが、あの青春の中に抱く妄想(あとで思えば妄想ですが、当時は盲信的に確信していた)を描きたい(虹がでるってことはあいつが見てるんだと信じている様子)と思っていました。チャレンジできて良い機会だったなと思います。
此度も自主企画にご参加いただきましてありがとうございました。
④への応援コメント
プロットに真正面から取り組んでいる作品ですね! それでいて悲壮感みたいなものがないのは、詞のキャラクターのおかげでしょうか。どうしても勝手にプロットから暗い作品をイメージしがちなのですが、こちらは毅然とした強さを感じる爽やかな作品でした。最後のメッセージとのかけあいの箇所はかっこよくて印象に残りました。
気になる点だと、主人公の立ち位置がわかりづらいというか、他が女性二人なので、「最初から葵が好きなのか、詞が好きだったのか」、「詞とは友情?」とか、そのあたりが把握しにくかったです。なんとなく、二股ぽく読めてしまう余地があったものでして。考えすぎでしょうけどね。
読みやすくてかっこいい作品でした!
作者からの返信
コメント&お星さま、ありがとうございます。
ご指摘もありがとうございます。最後まで読むことで関係が明らかになる、ようにしたかった(冒頭雰囲気が悪いのもそれを狙った)のですが、わかりにくい結果になってしまったと反省です。
詞とはジェンダーフリーな友情関係(詞はどう思っていたのかはわからないが、詞が亡くなったことで目標まで無くしているし、それを詞は想定しているため、双方にとって大きな存在だったのは間違いない)を描きたかったのです。
その目的に併せて、少し表現を変えてみたいと思います。
爽やか、かっこいいという言葉が大変うれしかったです。
此度、企画にご参加頂きまして、誠にありがとうございました!
④への応援コメント
ああ、いいですねー、素晴らしい。青春の疾走感ですね。
想像はついていましたが、陸上はこのプロットの題材になりやすいですね。陸上と車・バイクでツートップですね。
コンパクトに凝縮されたスピード感のあるお話でした。描写もスピード重視になっていますね。少し気になったのは詞、葵、昴の性別が途中まで分かりにくかったこと。昴は男だと思って読むと一話のやり取りが全然違った殺伐とした雰囲気になっちゃいます。詞も男だと思ってましたんでなおさら。葵は最初から男っぽいんですが、詞が女性だと分かった瞬間、もしかして葵も女?とか勘ぐっちゃいました。
疾走感とコンパクトさで勝負するお話なので、性別の叙述を伏せる必要は低いですよね。冒頭で三人の性別をはっきりさせといた方がいいんじゃないかと思いました。
作者からの返信
コメント&お星さま、ありがとうございます!
ご指摘、言われて初めて気が付きました。
なるほど、その通りだな、と。
マネージャー=女性という脳内刷り込みが私に強くありましたね。特にご指摘な通り、昴に対してはぼかす必要はまるでないので、変更が必要だと思いました。
それにより葵の性別まで不明瞭なのであれば……だめだこりゃ。
葵は意図してわかりにくい(かなりボーイッシュな女性)をイメージしていたのですが、そこも反省ですね。あまりジェンダー感の無い作品を意識したのですが、技量不足ですね。
こういうご指摘は大変身になりますよね! 自分では気が付かないから、相手にどんな印象を与えているかも気づかないものです。
ゆうすけさんにおかれましてはいつも積極的にご参加頂いておりまして、本当に感謝しかありません。
スパルタみたいにするつもりは……ないので……ご容赦を……
此度、自主企画へのご参加、本当にありがとうございました!
編集済
④への応援コメント
“走る”を真っ向から描いた、堂々たる疾走感の作品でした。
冒頭の、レース開始の合図を待って意識が研ぎ澄まされていく描写から、見定めたゴールへ駆け、大切な人に向かって歩いていく最後の場面に至る流れまで、まるでこの小説自体が一本のレーンみたいです。
詞が書き残した文字と、走りながら言葉を交わしていく構成がめちゃ熱いですねえ。
また、足を失ってもまだ筆で走る――”手紙”が小説という体裁をとっているのも、カクヨムでものを書いてるような人間としては奮い立たされるというか、胸が熱くなりました笑
走る姉を失い、そのあと姉ごと失い、また抜け殻となった想い人の姿を近くで見てきて絶望を二度、三度と味わったはずの昴と、その残された者たちに文字で希望を手向ける、姉/友人としての詞に涙を誘われます。
追記)
ご対応、感謝です。自分の書いたものだと見つけられないのが不思議ですよね。
こちらこそ、楽しい企画の作成、運営いただき、本当に頭が下がる思いです。ありがとうございます。
作者からの返信
コメント&お星さま、ありがとうございます!
▶また、足を失ってもまだ筆で走る――”手紙”が小説という体裁をとっているのも、カクヨムでものを書いてるような人間としては奮い立たされるというか、胸が熱くなりました笑
大変うれしいお言葉です。筆が走る、筆を走らせるという所とかけたかったのです。
小説を書く立場としては、何か思いを込めたいですものね。
嬉しい感想に心が震えました。
(不要とのことですが)誤字脱字のご指摘もありがとうございます。
自身の紹介ページでも記しているのですが、昔から誤字脱字が多く、注意している(つもり)だが発見できないということが多分にありまして……誤字脱字のご指摘は本当に助かっているのです。私の作品は皆様に支えられています←
此度、自主企画へのご参加、誠にありがとうございました!
編集済
④への応援コメント
熱さと勢いと青さとやるせなさと、断片的な描写と繋がりが、プロモーションビデオのような、ドキュメント映画のすこし長めの予告編のような、なんというか『はじまり』という印象を受けました。エネルギッシュ!
陽炎に歪んでいた①と、陽炎が消えたラスト。視界の外側に見えた①の後輩と、全景に誰の姿も映っていないラスト。よく似た描写の中の、微妙なようで大きな変化が素敵でした。ラストの疾走感もすごく気持ちよかったです!
作者からの返信
コメント&お星さま、ありがとうございます。
プロモーションビデオのよう!
嬉しいです。走り出しのシーンを印象的に描きたかったので、それが叶えられていたのかなと。
▶陽炎に歪んでいた①と、陽炎が消えたラスト。視界の外側に見えた①の後輩と、全景に誰の姿も映っていないラスト。よく似た描写の中の、微妙なようで大きな変化が素敵でした。ラストの疾走感もすごく気持ちよかったです!
ここの対比が魅せたかった所だったので、ピンポイントでおっしゃって頂けて嬉しいです!!!
ちょっとクサい作品になってしまいましたが、久しぶりに楽しくかけました。
またいつも誤字脱字のご指摘、本当にありがとうございます。
もはや伝統芸みたいになってしまっています。
ご指摘の点は本日中に修正致します。
此度、企画へのご参加、ありがとうございました!
④への応援コメント
宮崎駿短編アニメでその単語の並びは知ったんですが、調べてなかったんで一瞬首を傾げました。「位置について」って今そういうんですね…
つまり自分には縁の無い世界の話なのですが、知っている(と思われる)方が書くとやはり描写が鮮やかですね。
作者からの返信
コメント&お星さま、ありがとうございます。
世界大会とかをTVで見た際に私は聞きました。宮崎駿の同名作品も大変素晴らしいですよね。
実は私もそんなにスポーツに詳しい訳ではないのです。
そういう意味で、改稿の予知があるように思いました。
「On Your Mark」がよーいどん、だとよりわかりやすくなるように、ちょっと考えてみたいと思います。
此度、自主企画へのご参加、ありがとうございました!
④への応援コメント
>鋭敏化された感覚が呼び起こされていく。それが深まるにつれて、音が遠ざかっていく。静寂の中で聞こえるのは、己の鼓動と、血液の流れ。そして、詞の言葉だった。
音の無い静寂の中、詞から送られた言葉で葵の闘志が燃え上がっている様子が、ひしひしと伝わってきます。
全体的に詩的な表現が多く、直接的な言葉でしか書けない自分としては、こんな想像力を掻き立てられる文章が書けるなんて羨ましいです。
詞はいなくなっても、残された思いはたくさんありますね。
詞との最後の約束、はたしてあげてください(#^^#)
作者からの返信
コメント&お星さま、ありがとうございます。
冒頭との描写の違いに気がついて頂けて嬉しいなと思いました。
あのスポーツ独特の雰囲気を出したかったので、伝わっていて良かった。
今回は直接的な表現、「俺は◯◯した」という文章をあまり使わないように、ということを冒頭では意識しました。最後まで貫けなかったのが残念です。でも挑戦してよかったと思います。
此度、ありがとうございました!
④への応援コメント
じんわりときます。