Instead of humanity
識織しの木
序
私は今、最後の講習を受けています。
真っ白くて、それが逆に水色を見出だしてしまうような無機質な空間の中に、私と同様の容姿をした個体が70ほど椅子に座っています。
私を含め、それらは皆一様にスクリーンに写し出される映像を見つめています。スピーカーから聞こえてくるのは、偉大なる創造主の声。
今受けている講習は、何だか今までとは少し違うような気がします。主はいつにも増して真剣な声音で、私たちに語りかけています。それを一言一句聞き漏らすことなく、"私"に刻んでいきます。
主の教えを完璧に忠実に果たすことが私たちの使命。存在理由です。
「僕から教えることは、もう何もない。君たちはとても利口だから、僕は何も心配していない。絶対に成功させてくれると信じているよ。それじゃ皆、元気でね」
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