今まであった数々の困難は

「今まであった数々の困難は、あなたに会うための試練だったのね♥」


 みたいなセリフ聞いたことないですか? これ、昭和? 「うん、あるある〜。」て思う人、何歳以上? っていうか、年齢にかかわらず、「そんなセリフ、聞いたことねぇー。」て思う読者さま、多いのかな? 無理やり進めてしまいますね。御免!


 一応冒頭のセリフの解説をしておきますと、失恋だとか、数々のハートブレイクを経験したヒロインが、やっと運命の王子様に会えたときに言うセリフです。あ、王子様が自分で言っちゃう例もある「今まであった辛いことは、僕と会うための試練だったのさ。」みたいな。こういうこと言う王子様は、だいたいニセです。


 今、夫公認で、小説を書くことに恋をしているかしこまりこですが、冒頭のセリフと同じくらいの暑苦しさで、「今まであったすべてのことは、小説を書くためだったのね♥」て思っています。いいんだよ。恋をしている人の脳内はこのくらいアホなお花畑で。


 モテた試しがない人も。モテすぎてガチで困ってる人も。学校の人気者も。長い間ひきこもりだった人も。長い間、処女・童貞だった人も。同時進行で5人くらい恋人がいる人も。事業を成功させてブイブイいわせてる人も。事業3つくらい潰しちゃった人も。


 上記のすべてを人生のどっかで経験してきた人も! (←意外といそう!)


 どんな経験も、小説という大きな風呂敷に入れちゃうと、面白いですからね。小説というフィルターを通すと、無駄な経験や悪い経験ってイッコもないですよね。


 執筆しっぴつを始めてからというもの、現実で起こってることすべてが、ネタに思えます。たまに、パラレル・お花畑・ワールドから現実を傍観ぼうかんしている自分に気づいて、「やべー、やべー。戻ってこなくちゃ。」と現実に戻ることがあります。


 イラっとしたり、ムカっとしたり、なんか納得いかないことが起こったときに、頭のどっかで「これ書けるなぁー。」て思ってる自分がいます。いや、コレ、なんか病気くさいですね。って今、書いてて思いました。


 恋しちゃってるからね。頭がおかしくなっているんでしょう。でも、恋愛フィルターを通してみる世界は、やっぱり面白いお花畑なのです。


 書き手さんってみんなそうなんですかね? コレ、ずっと続くんですか? あんま弊害はない気がするんですけど、思わぬリスクとかあるんですかね?

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