外国を舞台にした話

「せっかくだから、外国を舞台した、外国人相手のラブストーリーとか書いたら?」


 学生の頃から大変お世話になっている、メルボルン在住の日本人女性からアドバイスを受けました。この方、日本にいた頃はベ◯ッセで編集長をされていて、メルボルンでも日本人向け新聞の編集長をされていました。なので、おそらく「日本人市場」のアンテナが、一瞬でピコーンと反応した結果の発言だと思われます。


「ですよねー。」とありがたくアドバイスをお受けしました。いつか書きたいなと思っています。


 がっ!


 難しいんですよ。なにが難しいって、会話が英語じゃないですか。それを翻訳した形で書かないといけない。あえて翻訳っぽくして外国情緒を出している作品などもよく見かけるんですけど、私がやりたいかっていうと、そうでもないんですよねー。


 私の英語が壊滅的だった頃、思いっきり「底辺の移民」的なアルバイトを、ゆかいな「底辺の移民」の仲間たちとしてたこともあるし、日本じゃありえない常識に遭遇した記憶がまだうっすら残ってるし、そのへんを材料に恋愛小説とか書いたら、面白いかなーとは思うのです。


 それから、夫がユダヤ人なので、いじりたい! ユダヤ人、面白いですよ、いろいろと。性格的なことも、文化的なことも、歴史的なことも。偏見とか含めてネタの宝庫です。ユダヤ人の姑がいるシチュも相当おもしろいです。いろいろと要らんことを書き始める前に、夫に「全力で逃げろ!」と警告しないとダメですね。あ、逃げないとダメなのは私の方かな。


 でも、会話に日本語っぽい言い回しを入れられないのがね。日本語で「愛してる」とか言いたくないんですよ。言わないですよね? 翻訳物の小説じゃないと。え? 言うの? 


 あと、私が住んできた国を舞台にすると、性差別や人種差別の問題を、絶対入れたくなっちゃうんですよ。これやると、引く読者さんでてくんのかなーと思います。引くだけならいいんですが、怒って暴れる人とか出てきたら、チキンの私は、速攻で「公開」から「後悔」を経由して「下書き」に戻すと思います。親父ギャグ、止められなかった……。ごめんなさい。


 いつか、この挑戦、受けて立とうと思っています。たぶん。

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