「つかえねぇ」と「めんどくせぇ」

イノベーションはストレンジャーのお仕事

第1話 「つかえねぇ」という単語について

 題名の二単語は決して国語辞書に載せるべきではない「現代の二大悪単語」だと私は考えます。

 まず第一語「つかえねぇ」ですが、「使う」の用法に「あごで人を使う」と言う事も有りますが、その行為自体あまりいい印象は無いですね。殆どの対象が「物」である事が多く、人間はそもそも物ではないので、人間に対して使う場合、用法が間違っていますよ、って思いませんか?

 逆を取ると人間を「物扱い」している差別表現です。差別というよりこの単語の使用者は日本語を正しく使えていません、と言わざると得ません。しかもこの単語の対象となっている方は、そもそもあなたの所有物でも何でもありません。そんなことも分からず仕事や生活しているのでしょうか?と思うとぞっとします。

 百歩譲って直接本人に言わないとしても、相手を見下げている場合に使用する単語であることには間違いありません。この単語の使用者はとてつもなく偉い人間、人格者なのでしょうか?逆に言われた場合、どう思うのでしょうか?まずが、そんな事も考えていないんでしょうけど。

何事も「自分の思い通りに事が運ぶこと」はほとんど無いと考えたほうがいいと思います。「思い通りに進む」と考えている方がこの単語を使用すると思っていますが、どう万全に事前準備し、「ほんちゃん」を迎えても何かしらのアクシデントがあるはずです。そこをうまくマネジメントしながら事を運ばないといけないので、この事がこの件の本丸事項なのだと考えます。

 プレゼンで資料記載ミスがあり、そこを突かれて失敗し、その資料を作成した部下たちを指してこの単語を吐き捨てた場合、彼らは成長できるのでしょうか?逆に委縮して、良さを引き出せなくなるのではないでしょうか?それは自ら「墓穴」を掘っていると思います。

 そもそも、ご自身の確認ミスの外なりません。確かに資料を作成した部下たちは仕事の遂行に不備がありますが、そんな事は織り込んで考えてなくてはならないのではないでしょうか?確認をせず、丸投げしているからそんな事態になると思います。

 「これ任せた」なんて格好いい事を言って、信頼しているのでと言った具合にして確認せず実行したらそうなる事もある、ぐらいの事は上司として考えている事なのではないでしょうか?それこそ部下たちに「つかえねぇ上司だな」と思われているんだと思います。なのでお互いに「旨味に無い」単語なのだと思います。

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