惑星征服にきた魔王子、惑星征服を阻止する為に異世界転移で召喚された干物女に召使いとしてコキ使われる。

プラスチックたろう

惑星に降り立ってすぐ絶望


「アクスフォード様。もうすぐで惑星イルシアです。」

側近であり四天王の一人である、グリア・アズノールが言う。

「そうか、、ありがとうアズノール」

俺がそう言った。

俺の名前はミノリア・アクスフォード。

惑星ダマイトスで父であり国王のザゼル・アクスフォードの大事な一人息子、つまり惑星ダマイトスの王子だ。


という訳で、今俺たちは宇宙船アリエニーに

乗って惑星イルシアに向かっている。

ちなみにイルシアに向かって今から何をしにいくのかと言うとまあ一言で言うと惑星征服だ。

惑星ドダイトス人は主に知的生命体が住んでいる惑星を古くから征服する事をなわばいにしてきた星人だ。

つまり今からイルシアを征服する為、

その為の途中航路という訳だ。

もちろん、その為の準備は万端を期している。


惑星イルシアという星は俺たちと同じく魔法を使える者も多い星だ。

ちなみにダマイトス星人も多くが魔法を使えるので魔法を使えるというのは、我らダマイトス人と同じだ。

ただ安心な事は同じ魔法を使えると言ってもイルシア人にくらべて圧倒的に俺たちダマイトス人の方が戦闘力が上だと言うことだ。


正直、俺一人でも自分の能力(魔法)でイルシア人の全員を倒す事が出来るだろう。

(少し時間はかかるが)

我々ドダイトス人は馬鹿ではない。

100%勝てる闘いしかしない、それが惑星ドダイトスだ。

ただ過信は禁物なのも分かっている。

しかも俺は今回が初めての指揮官としての惑星征服、

万全を尽くして何も悪い事はないだろう。

という訳で今回はダマイトス星ご自慢の四天王にまで着いてきている。


ここまでして慎重をきしているのは俺が惑星ドダイトスの王子だからという事に他ならないだろう。


自慢の息子の初陣。将来自分の代わりに王になる事が分かっている息子に父であり国王であるグリア父上が力を入れるのは必然か、、


「アズノール様。大丈夫ですか?

あとちょっとでイルシアなのに、浮かない顔をして?」


四天王の一人、、ミリスティア・テルナードが言う。


「ああ、人生初めての先頭に立っての惑星征服に少し緊張してるだけだ。心配さして悪いな、、テルナード、便りにしてるぞ!」


そういうと俺はテルナードに微笑みかける。

するとテルナードは顔を真っ赤にしてサラサラのうすピンクの毛先をいじいじして去っていく。


それにしても不思議な者だあんな見た目の可憐な女がドダイトス1の攻撃系魔法使いだなんて、、本当に見た目では何も分からないものだ。


ちなみに他の四天王のスワイバード・レイは自分でつくった携帯ゲームで遊んでいる。

その姿はまさに子供みたいだ、とはいってもレイはまだ140才の子供だ。140歳でありながらIQ980の頭脳を持ち、ドダイトスの、武器の開発、設備システムの構築などその若さでドダイトスという星を支えてる天才だ。

ちなみにこの宇宙船アリエニーも開発したのは彼で、今回整備や点検も彼がやってくれている。


そいて、もうひとりだパリグ・アサルシア・ブロスだ。

見た目は愛想のない無口な無骨なムキムキの

おっさんでムキムキの脳筋のおっさんに見えるが、実際は見た目に反して冷静でクレバーな男だ。

我らドダイドス軍の将軍も務めており、格闘戦闘では誰よりも頼りになる一人だ。


「王子、見えましたよ。あれが惑星イルシアです。」


そういうと、さっきまで携帯ゲームをしていたレイが目の前の宇宙船から見える惑星を指さした。

大画面のパネルが浮かんで、そこにイルシアがアップになって映る。


そこに写っていたのは、緑の海に囲まれた美しい一つの星だった。


テルナード「アクスフォード様この星が今からアクスフォード様の物になるわけですね。」


「、、ああ、その通りだ。」


レイ「とりあえず、この星でもっとも大きい国は東中部にあるラクリアという王都ですね。とりあえずこの王都に一番近い荒野に不時着させます。」


レイが目の前に現れた画像データをみながら

俺に言う。


「了解」


まず、一番初めにその星でもっとも大きな頭(国)を叩く、そして残りをゆっくり始末する。

ドダイトスが昔からやっている、まあ、戦い方ではどの星でもよくある戦法だ。


そして、すぐに宇宙船アリエニーは惑星イルシアの大気圏を突破した。


アズノール「そろそろハッチに向かいまそうぞ。」


四天王全員がハッチに向かおうと今の部屋を後にしようとした。ただ俺だけは躊躇する。


テルナード「どうしましたか?」


アズノール「まさか、体調でも悪いのですか?」

アズノールが心配そうに顔を覗く

アズノールの大きな胸元がアップになり、

俺の目に飛び込む。慌てて俺は


「いやっ大丈夫だ!安心してくれ、、

あと申し訳ないがみんな先にいっておいてくれないか?」


四天王全体に一瞬不安な雰囲気が広がるが

その雰囲気が広がるの防ぐように


アズノール「了解しました!アクスフォード様!それでは我々先に行っておきます。すぐに追いついて来て下さいぞ。」


「ああ、たのむぞ」


テルナード「絶対!絶対すぐに追いついて来てくださいね!」



アズノールは鋭い視線を一回向け、そして四天王は部屋をあとにした。


、、、便りになるなぁ、さすがアズノールだ。


「、、はあっ、」


部屋に一人残された俺は軽くため息をついた。


「、、したくねえな、」


この直前におもわず心の底で隠してた本音が

漏れた。


正直を言うと俺は惑星の征服が余り好きではなかった。ドダイトス星の自分よりも弱い国を力で征服し、植民地にする、というやり方があまり好きではなかった。


もちろん親父、そしてその何世代も続く先代そしてこの仕事を否定している訳ではない。親父ももちろん尊敬している。


ただ征服をするという事は必ず血が流れる

という事だ。我らドダイトスは征服する為にその星にいる軍隊をアリの行列を

潰して遊ぶ子供の様にねぶり殺して、力を誇示した後、その国でもっとも権力のある者を

人質にしたり、時に目を背けたくなるような残虐な殺し方を大衆に見せて相手の恐怖を煽ったりと様々なやり方を通してきた。


そして俺は親父につれられ何度もこの様子を見てきた、、、、正直、、、ツラかった、、

グロかった。


あの殺される前の王の絶望の顔、、大事な子供が殺される時の王妃の顔、その他もろもろ

正直、あまり思い出したくない。

というか、ぶっちゃけ俺は基本的に何も殺したくないのだ。


そういや初めて親父に惑星征服に連れられて

目の前でその星の王が眼球焼かれてる所は震えたなあ、、


そして今から、俺はそれと同じ事をするのだ。

しかも先頭に立って、、、


とまあ色々グチってしまったが、一応ちゃんと気持ちは固まっている。もちろんこのイリシアを征服するという考えに、ドダイトス星の王子に生まれてきた時点で俺に選択肢はない、、



なあに直前に、一人になって少し今の気持ちを吐きたかっただけだ。

という訳で行かないといけない。みんなを待たせる訳にはいかない。


砂漠の荒野に宇宙船アリエニーが降り立つ。


ハッチの前に全員揃った状態。


「よし行くぞ!」

俺が全員に叫ぶ。


レイ「ちょっと、待って!」

俺の発言に対し食い気味で自作のパワードスーツを着込んだレイが叫んだ!


「どうした?」


「さっかまで誰もいなかった、ハッチの前に誰かいる?」


「何?」


「画像アップに出来るか?」


「はい」


そうすると目の前に現れたモニターに二人の女が写される。


一人は黒ずくめの服を着て杖をもった女!(以下、黒づくめ)

そうして、もう一人は眼鏡をかけ、白いシャツと黒いスーツを着込んだ女!(以下、白シャツ)


テルナード「これは、、女二人ですね、、」


アズノール「どういう事でしょうか?」


「、、見た感じ、、たまたま通りかがった訳ではないな、だとしたら私たちがここに降り立つと知っての物としか思えぬ、もしかしたら向こうには未来予知でも使える奴でもいるのかもしれんな。」


アズノール「でもそうだとしたら数が少なすぎませんか?何か策でもあるのでしょうか?」


「この段階では分からぬな、彼女以外に他の者や兵士が周りに隠れたりしたりはしていないか?」


レイ「確認します、、、この探知機だといないですね。」 


目は前に浮き出たモニターを弄りながいう。


アズノール「という事は二人だけで十分という事ですかな?舐められたもんですな。アックスフォード様、どういたしますか?」


「ブロスはどう思う?」


ブロス「、、正直分かりません、まずこの女が一体誰なのか?ラクシアからの使いなのか?

それとも違うのか?話し合いに来てるのか、

それとも戦闘も辞さないつもりなのか?

ただ単に様動作戦で私たちを惑わせているのか?」


たしかに今の状況で外に降り立つのは不安だ。しかし俺は惑星ドダイトスを追々しょって立たなければ行けない王子だ。

しかも、相手はたかが女二人、しかも調査でイルシア人は俺らドダイトス人に比べて、明らかに戦闘力も劣っているのかも分かっているのだ、、しかも今回はこの面子。ここで踵を返すようでは四天王に対しての面目がたたん。ただでさえ、さっき一人にしてくれと言ってしまっているのに、、


「かまわん!おろせ!」


アリエニーのハッチがゆっくり開き、俺と四天王は惑星イルシアの地にゆっくり足を下ろした。

先頭はもちろん俺、後方には四天王が続いていた。もちろん何かあったら後方から支援を頼むと伝えていた。


そして目の前にいるのは白シャツ。

黒づくめはハッチが開くと同時に後方に移動していた。


さらに奥には王都ラクシアがしっかり見える。


、、白シャツだけでてきた。

つまりこの女の方が立場が上という事か。さて、どう動く、、

とりあえず名を名乗るのが筋か、


「我が名はドダイトス星の王子、ミ」


「グルルィュチャ!!プリュリュリ!!」


なんだ、この音


俺は後方からのかつてどこかで聞いた事ある音が聞こえて、思わず名を名乗るのをやめる。


いやっ、たしかどこかで聞いた事ある。


そしてすぐにおもいだす。


これは星を征服している時に抵抗してきた民衆達にドダイトス軍の兵が上から巨大な岩石を落としてまとめて潰した時の音だ。


そして一つの問題が解決され、直ぐに次の疑問が俺を襲う!

なぜ、、?その音が今俺の後方から聞こえるのだ、、、!


俺はすぐに振り返る。


そしてそこには、さっきまで四天王だった

四つの肉塊が無残にも転がっていた。









 




















































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