第7話 川で取れた魚
夜も遅いし、この小屋を借りることにする。
大分風化してるとはいえ、布団のようなものがあるのでこれを使わせてもらうことにする。
布団を引っ張り出し、藁のような床の上に敷いて寝ることにした。この藁もだいぶ傷んでいるが、この布団をひけば寝れなくもないだろう。
こうした疲れもあり、このまま就寝することにした。
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―――翌朝。
木漏れ日の中目を覚ました。今日は晴れのようだ。
朝食に昨日取ってきた魚を、塩焼きして食べている。
この小屋にはある程度調味料が置いてある。その中で見覚えのある白いざらざらとしたものを見つけた。
白いざらざらとしたものに、俺は手に入れたばかりのスキルを使ってみることにした。
「スキル発動、鑑定!」
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●塩(しお)は、塩化ナトリウムを主な成分とし、海水の乾燥・岩塩の採掘によって生産される物質。
塩味をつける調味料とし、また保存(塩漬け・塩蔵)などの目的で食品に使用される。
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本来塩というのは高級品で、なかなかお目にかかれないものだ。しかも俺が知ってる塩は黒ずんでおり、粗いものだ。
――だがしかし、ここにある塩は真っ白で、細かい。
様々な調味料が置いてある中で大半は使用不能になっていたが、試しに毒見をしてみて俺の知ってる塩と同一の物だとわかった。
こういった経緯もあり、この塩を使って魚を焼いて食べているのだ。
それはそうと、その魚に鑑定スキルを使ってみることにした。
「スキル発動、鑑定!」
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●アユ(鮎/あゆ)
分類:キュウリウオ目アユ科アユ属
日本全国に分布し河川のアユは、主に川底の石についた藻類を食べている。
この餌場を確保するため群れず縄張りを作ることでも知られ、自分のテリトリーに入り込んできた他のアユを体当たりして追い出そうとする性質を持っている。
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なるほど、この魚は【アユ】というのか。
そうだ、【燻製】というスキルを覚えたのを思い出して、残りの魚に使用してみることにした。
「スキル発動、燻製!」
魚に向かってスキルを使用してみると魚は光に包まれ、乾燥していく。
ここで抜かりなく、完成形の【アユ】にも使ってみよう。
「スキル発動、鑑定!」
***
●アユの干物
アユを干物にしたもの。栄養価が高く、小骨までもおいしくいただける。
***
なるほど、こうやってスキルを使うと別物として判断されるのか。
今後、この【鑑定】と【燻製】のスキルは有効に使えそうだ。今はやるべきことがあるので【ダンス】のスキルはそのまま保留。
――――次にやる事だが、転移の時に落ちていた本を調べてみることにしよう。
S級ダンジョンへ挑む冒険者だったが他の世界に転移してしまった すたりな @sutarina
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