第49話 レムリアの街へ
大輔達は新たに1名を加え、ダンジョンの街であるレムリアに向かい出した。
それから2日間が過ぎたが特に何もなく、怖い位に順調に進んでいた。
そして無事に目的の街が見えてきた。そう間もなく到着するのだ。
遠見からも分かるタワーがある。詳しい者からの話だと、地上と地下に別れたダンジョンだと言う。
地上の階層には誰も行った事がないらしい。
入り口の封印が解けていなく、封印は地下の最下層に行かねば解けないらしい。ダンジョンというより、タワー?を攻略をする必要がある。
大輔はタワーだろと突っ込んでいたが、地下ダンジョンと地上ダンジョンの二部構成と認識されていて、タワーとは誰も言わないそうだ。
そうこうしていると街の入り口に着いた。かなり高い立派な城壁に囲まれている。入り口は重厚な観音開きの扉があり、大型の馬車が余裕で対向できる。
歩哨がおり、入り口には入門許可証のチェックをする詰め所があり、2つの列があった。一つは許可証を持っていて簡易チェックのみで通される住人用、もう一つは許可証を持たないよそ者の並びだ。
ズラッと並んでいた。
街へ入るのにひと悶着あった。大輔達が入り口に近づくと、入り口付近にいた者から悲鳴が起こり、街の入り口がパニックになった。1000名以上の兵士が慌てて出て来て大輔達に対峙する騒ぎになった。
慌てた大輔が
「皆、どうやら賊と勘違いされたようだ。抜剣は命を守る時以外禁止する。その場合も絶対に殺すなよ!ちょっと行ってくる。ガラグ、クレール、ケイトは一緒に」
4人で兵の所に向かい出した。すると向こうからも代表が側近達と一緒に来た。
大輔達が誤解を受けても無理は無い。
なにせスキンヘッドやモヒカン、片目、傷だらけな外観。ガラが悪く盗賊団にしか見えないのだ。体の大きな者も多い。
そう、北斗○拳に出てくる賊の方にしか見えないのだ。
大輔がケイトとクレールを連れ行ったのは女性であり、まともな外観だからだ。ガラグは一番強く見えるから。
隊長らしき者が叫ぶ。
「貴様らは何者でここに何をしに来た」
「私はこのバックヤード団を率いる剣闘士の大輔です。我々は剣闘士を廃業し、ダンジョンを攻略する冒険者になりにきました。まあ、こんな身なりですが、国が隣国に襲われ命からがら逃げて来ました。見た目は悪いですが、犯罪者はいませんので入れてはくれませんでしょうか?女性が半分位おります。」
「ふざけるな。どうみてもゴロツキの一団だろう!」
「確かにゴロツキに見えなくは無いですが、剣闘士を知っているならこのガラグを見知った者が居る筈です。確認願えませんか?私達の半分近くは女で非戦闘員が多いのです。せめて彼女達だけでも安全な街に入れてくれませんでしょうか?どうかお願いします」
一人の兵士がタイチョウニ
「あっ、確かに豪腕のガラグだ。本物だよ!すげーな、やっぱでかいな!」
「本物か。ふむ。ならこの者達なのだな?隣国より逃げてきた一団とやらは」
「はっ、国境警備隊からの報告内容と合致します」
「分かった。受け入れよう。しかしな、犯罪者は入れないぞ。まずは貴様からだ。」
なんとか誤解が解けて審査をしてもらう。お行儀よく順番を待つが、モヒカンやスキンヘッド達が大人しく並んでいるシュールな状況だった。
全員が入り終わるのに3時間位掛かり、今はすっかゆり夕方だ。先行し中に入ったメンバーに宿の確保を頼んだが満杯だった。
その為、野営が出来る手頃な場所を探していた者が戻って来て、状態からどう見ても空き家の屋敷があり、そこの庭が荒れ果てていて、草が生い茂る荒れ地が有った。
皆をガラグに任せ、入門が終わるまでの間に大輔も確認しに行った。そして広さも問題なさそうだったので、野営地に決めた。
皆の所に戻り、最後の一人が入り終わると整然と移動を開始し、目的地に着いた。
「よし、みんな今日はここで野営だ。明日は住処を探そう。お疲れ様でした!」
と勝手に庭に入る。大輔は文字が読めず、最近立てられたと思われる真新しい立て札を無視していた。
女神イザベラ様引き渡し物件に付き関係者以外侵入禁止と書かれていた。誰も気にしなかった。立て札に気が付いた者も多いが、大輔が何もい言わないので、まあ良いかと誰も大丈夫か?と聞かなかったのだ。
何はともあれ目的地であるダンジョンの街に無事に着き、冒険者として活躍するぞと戦闘系の者達が勝鬨を上げ、街の者を震撼させるのであった。
一旦終わりです。
ダンジョンから始まる異世界物語に合流します。
異世界でサイコロ振ってます 〜ダイス振りの勇者 100面ダイスで運命を変えろ!異世界で絶望からの成り上がり 鍵弓 @keybow5963
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