第25話  決着

 ケイトがナイフを抜こうとしたので大輔は


「駄目だケイト。今抜いたら治療行為とされるし、血が噴き出すかもだから」


 ケイトは泣きそうになりながら鎧を脱がせ、時間がない為皆に従い闘技場を出る。


 鎧を脱ぎ終わると2人共武器を拾い身構える。準備ができたと見なし、司会が再開を宣言した。


 相手は脚を狙う。セオリー通りだ。


 予測しやすく大輔はあっさり防ぐ。


 片足で距離を置き鞭で攻めるが盾に阻まれる。やはり鞭を腰に戻し剣での撃ち合いになった。ふとダイスが転がって74を指した。


 怪我の為互角だった。相手は血が片目に入り視界が悪いし、足を止めての撃ち合いだ。


 片足で距離を置くも相手の脚は無傷だから直ぐに距離を詰められる。


 剣を投げて注意を逸し内側に入り一本是負いを決めたが、受け身をされ横から落ちるに留まった。


 寝技に移行したが大輔は驚いた。胸の膨らみが有るのを感じだからだ。一瞬気を取られ、足を蹴られ寝技が解けた。


 2人共に剣を拾い再び切り合う。大輔は精彩を欠き遂に剣を弾かれ、剣は無情にも回転しながら高く宙を舞う。


 ニヤリとしたような気がするが、脚からナイフを引き抜き、油断した奴の腹にナイフを投げて突き立てた。そうすると仰向けに倒れたが、回転しながら落ちてきた剣が頸筋を切り裂き、動脈を切ったようだ。当たり前だが大量に血を吹き出し、見る見る生気が喪われ、やがて動かなくなり、司会が大輔の勝利宣言を出した。


 すると首輪が外れ、雷に打たれた。スキルがどうこうアナウンスが有ったが死体を見るとやはり女性だと分かり、愕然としていた。


 軽く自らの脚を治療し止血だけは行った。そして座の者達が出て来て祝福してくれて揉みくちゃにされた。


 その後治療をされ、祝勝会が行われた。

 ケイトの譲渡式まで行われ大いに盛り上がった。


 気になったので大会中に死んだ者はどうするか?と聞くと明日闘技場内で燃やすと。既に台座が組まれ、死体はそ棺に入れられそに置かれているという。

 献花は受け付けていて、なんなら花を供えたらと言われた。


 大輔は奴隷じゃなくなった途端にいくつか能力の封印が解かれた。中には200kgまでの物を収納できるアイテムボックスなるものが有った。


 お開きになり適当な剣を持って誰もいなくなった献花場に行く。中に入り込み棺を開けて死体と剣を収納に入れ、代わりの武器や重りを置いていく。


 それから部屋に戻った。

 明日早くから火葬が始まるので湯浴みをしてから部屋に戻り、それから直ぐに寝るのであった。

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