第11話 今日も戦いに
座長の部屋の扉の前で大輔はひと呼吸してからノックをし、返事を待っていた。
少しすると入れと短い返事と共にケイトと中に入る。
応接に座れと言われ腰掛ける。座長はケイトに飲み物を用意するように言いつけケイトを部屋から一旦出す。
「よくやったな。また儲けさせて貰ったぞ。今後は皆ブラフじゃなく実力者として向かってくるから次も頼んだぞ。それと彼女とはやったのか?」
大輔は咽た
「いや、あの火傷と傷では萎えますし、俺は12歳なんて子供は抱けないです。ただ、いずれ買取り、治療師に治して貰うつもりです。彼女の事は気に入っていますよ」
「そうか、それなら良いんだ。よし、茶が来たな。それでは本題だ。今日一日位は休ませてやりたかったが、今日が新人トーナメント戦の申込み締切でな。登録1年未満で3勝以上が条件なんだ。体は大丈夫か?」
「はい。行けます。ただ、一つお願いがあります。我侭だとは認識していますが、彼女にまともな服と下着を買ってあげられませんか?」
「それくらいな良いぞ。他の女を抱かせろとか言うかと思ったが、まあ当然の要求だな。お前は案外欲が無いな。じゃあ連戦は彼女の服を買う事で文句は無いな?そんなにやってない醜女が気に入ったのか?」
「我儘を聞き入れて頂き有り難うございます。座ってたりすると、大事な所とか見えてしまうのが嫌なんですよ。まあ、俺も男ですから彼女がいずれ大人になったらちゃんと抱きたいとは思いますが、他の奴に色々見られたくないんですよ。俺は独占欲が強いんです。それと彼女のお陰で、この状況下では望めない筈の快適さを享受しています。そんな彼女に報いてやりたいんです」
「ふーんまあ良い。抱くも抱かないもお前次第だ。そいつはお前の女だから好きにすると良い。所で新人戦の事は聞いているか?」
大輔が首を振ったので新人戦の説明をしだした。
来週から始まるトーナメント戦があり、予選に200人前後が毎年参加する。年に何回かある大きなイベントの一つだと。他の奴で見込があるのがいたが、ダリルに殺されたと。そこに大輔が現れ、遠征した甲斐が合ったという。
優勝したら丁度10戦になるから開放と、ケイトの所有権をくれるという。奴隷開放には3000万を国に収めないと首輪が外せれない。大輔達闘技奴隷は10戦で首輪が勝手に外れるのだと。優勝したら更に褒美をやるからと気合を入れさせてきた。
ベスト8に新人を送り込めない座は馬鹿にされるのだそうだ。
大輔は優勝を誓う。ケイトをまず完全に手に入れないと、治療して彼女が実は美人と分かると取られる可能性を危惧したのだ。治療は奴隷開放か、ケイトの所有権を確実に得てからと決めていた。
そして今日の相手は騎士だそうだ。ダリルの身内らしく、対戦申込みが合ったと。本気で殺しに来るぞと言われたが、大輔はケイトの為に相手を倒すと決意するのであった。
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