リアルなんて信じないっ!
@tehirehoshoryu-2313101
プロローグ 「私の存在意義」
「なんで陽菜のお母さんは美人なのにお前はブスなの?」
小学生の時に初めて男の子を苦手だと思った一言。
「なんでだろうね、血繋がってないのかな」なんて笑って返したけど、私の中で母親へのコンプレックスを抱き、母親へ嫌悪感を抱いた。
学生時代からスポーツ万能、成績優秀な美人な母は同じく優秀な父と結婚し、私
そんな私の容姿は中の下、勉強やスポーツは中の上…
本当は養子なんじゃないかと疑っていた時期もあった。
そんな私でも同級生の中で胸張って自慢できたのがクラシックバレエ。
でもそれでも上には上がいて、私が1番になれる場所なんてどこにもなかった。
昔から私は自分が嫌いだった。
小さい頃から何もかもがコンプレックスで少しでも自慢ができることで皆の気を引こうとした。
でも、自慢して気を引こうとすればするほど人は離れていく。
仲良くしたくて近づいても苦笑いされたり、そもそも近寄るなというオーラを出された。
クラスで孤立するのはすぐだった。
でも親の前では強がったりいい子を演じたりした。
そして本当の私を出せなくなっていった。
学校でもバレエ教室でも、ピアノ教室や英会話教室でも素の私を出すことがなくなっていったんだ。
親や先生、周りの子達がいうことが正しい。
自分の夢や自分が考えていることがおかしい。
あぁ、私なんていなければいいのに。
でも命を絶つのは怖くて出来ない。
誰か、本当の私を見て…
そう思ったところでドラマのようなピンチを救ってくれる王子様なんて現れないし、悲劇のヒロインにもなれない。
なんで私なんて存在してるんだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます