第七.五幕 「始まりの5人」の噂

―「ボルケーノ」でも「ともしび亭」でもない、とあるそれなりの規模のギルドにて・・―


「「始まりの5人」って聞いたことあるか?」

「え?なにその中二がかった名前ww」

「聞いたことない。・・けど、ちょっとかっこいい・・」

「ああ、俺は聞いたことある。「ヒロイックダンジョン」を最初にクリアした5人だよな?」

「そうそ。50HDを最初にクリアしたPTの5人。」

「50なんて、さほどきつくないじゃんw」

「そりゃあ、今なら60とかに上げていけば問題ない。けど、50HDできた頃はキャップが50。尚且つ、例の「運営の挑戦か!?」ってレベルだったらしい・・」

「・・・ああ。HDのできた最初の1週間は「わざとだろ」っていうくらいの難易度で出して、そのあとのメンテで本格的な調整をかけるってやつか・・」

「あれ、絶対わざとだろ?60の時俺も行ったけど、無理言うなってレベルだったぞ?」

「・・あれクリアできるメンバーって言うなら、そんな名前が残るのもわからないでもない。・・ちなみにその5人のキャラ名とかわかります?」

「5人全員は自分も知らないけど、リーダーはあの「ボルケーノのライアス」さんみたい。」

「・・あ~、あの最強キャラって言われてる人か~。なら納得かも・・」

「CFO初期からやっている中には「始まりのリーダー」と称するプレイヤーもいるらしいからなぁ・・で?その「始まりの5人」がどうかしたの?」

「・・・なんでもこれ、「実は6人だった」って話もあるらしい。」

「は?」

「・・オカルト?」

「・・・幻のシックスマンかよww」

「ああ、「謎の6人目」ってことでそう呼んでる人もいるらしい・・」

「でも、PTって5人まででしょ?」

「・・・拡張か?実装は確か・・」

「そう。特定のダンジョンで2PT10人まで組める拡張PTの実装は、50HD実装と一緒。これはwikiで確認した。」

「・・・じゃあ、実際「始まりの5人」・・6にん?がクリアしたのは10人向けの拡張HD?」

「て、ことになる。」

「・・・それを適正6人かつ未調整段階で?」

「・・・多分、そういうことかと・・・」

「それは無理でしょ?」

「非現実的すぎ!」

「やれたらかっこいいかもだけど、今でも適正なら8人はまず必要で、おまけに未調整のむちゃくちゃ仕様でしょ?言っちゃなんだけど、ガセかどこかで尾ひれついてるよ。」

「・・悪気はなくてもロマンはあるから、誰かが言い始めそうな気はするなぁ・・」

「・・そう、だよなぁ・・・」

「と言うか、ライアスさんに聞いたらいいんじゃないっすか?当事者の一人なんだから。」

「・・名前は知ってても、最強さんに面識なんてないから聞けない^^;」

「「「ですよね~~w」」」



―こういった会話があったとかなかったとか・・・―

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る