第127話 海戦

出港して沖に出てしばらくして、

「陛下、偵察機より報告です。前方に魔物が多数進路をふさいでいる模様!」

「大和主砲用意せよ♪」

「はっ!」

「赤城より電信有り、零戦にて露払いを行う、手出し無用とのこと!」

「シン~俺の仕事をとる気だな!」

「陛下いかがなされますか!」

「ふぅ、仕方ない。赤城に電信、武勇を祈ると伝えてくれ。」

「はっ!」


「ゆうちゃん、おとなしくするなんて珍しいね。」

「シンも指揮したいんだろう。今回は引くさ。逆の立場なら俺もしたいし。」

「男の子はなんでこうなんだろうね。」

「漢は浪漫で生きるものなのだよ。」

「ゆうちゃん、子供みたいだよ。」

「うっ、自覚はあるが仕方ないのだよ。」


赤城では、

「大和より電信、武勇を祈るとの事です。」

「ユウちゃん引いてくれたか。よし、いいか、魔皇帝ユウヤが武勇を祈ってくれている。お前達戦果を上げるぞ!」

「おーーー!」

「ハーピーの第一空戦隊は正面より敵を牽制しろ、グレムリンは高度を上げる上空より爆撃、ヴァンパイアの第三空戦隊は低空より魚雷で攻撃を仕掛けろ、お前達が一番危険だかできるか?」

「任してください、必ず戦果を手に凱旋致します。」

「よし、各員搭乗せよ!発艦後、命令あるまで待機せよ!」

「ハッ!」

各空戦隊が発艦後、待機に移る。

「凄いなぁ壮観だよ♪」

「凄いよね、映画でしか見たことない光景があるよ。」

「しかし、シン、油断だね。」

「ゆうちゃん?」

「主砲準備出来ているか?」

「ちょっと!」

「ハッ!いつでも撃てます。」

「開始の合図だ!1発喰らわしやれ。撃て!」

「照準よし、撃ち方始め!」

「うちーかたーはじめ!」

大和主砲が火を吹く。

「敵、命中を確認!」

「次弾装填後待機せよ!」

「ハッ!」

「ゆうちゃん!シンくんに譲るんじゃなかったの!」

「隙があったからね~戦いたいのは俺も同じだし♪」

「後で怒られても知らないよ?」

「トロトロしてる奴が悪いのさ♪」

「もう!」


赤城では。

「しまった!先にやられた。くそっ!油断した。ユウヤめ!おとなしくしていればいいのに!全機攻撃を開始せよ!魔皇帝にお前達の力を見せてやれ。吶喊!」

シンの号令の元各空戦隊が攻撃を開始する。


「うん、進路が空いてきたな。」

「軽巡洋艦神通より伝令、水中に影有り、敵と推測されます。」

「魚雷にて応戦せよ!各艦は警戒を怠るな!」

「ハッ!直ちに!」

「・・・そうだ、全艦主砲、副砲を海面に照準合わせ!」

「わかりました。」

「何するの?」

「連合艦隊の力は海に負けん!」

「敵射程内に入りました。」

「うてー!」

海面に多数の水柱や火柱が立ち上がる。

「敵反応、消失しました。」

「うし、俺達の勝ちだな、だが警戒を緩めるなよ。」

「はっ!引き続き厳重に探査を行います。」


近寄る魔物を全て駆逐したあと・・・

俺は全艦隊に放送する。

「各員、お疲れ様。よく戦った。皆の活躍誇りに思う、警戒担当以外はゆっくり休んでくれ。」

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