第97話 法国 降伏を願う

「な、なにが起こったのだ!天使さまは何処にいかれたのだ!」

法王は混乱していた、天使の軍勢により勝ちは決まった筈なのに、その天使がいなくなった

側近のカインズが声をかけてくる

「へ、へいか、恐れながら、天使の軍勢は先程の雷にやられたのではないでしょうか」

「天使が簡単にやられる訳がないではないか・・・」

「陛下、現実を受け入れてください!我々は負けたのです、これ以上打つ手はないでしょう。ここは降伏し、兵の命を救う事が肝心かと。」

「人類の敵に降伏しろと!」

「陛下、そもそもシリウスが相手に失礼な真似をしたのが事の始まりです。陛下も最初は友好条約を結ぼうとなされたではないですか、軍勢の多さで勝てる気になったのが間違いでした。」

「う、うむ、そうであったが・・・しかし、降伏を受け入れてくれるか?」

「条件次第かと、完全降伏でいけば兵の命ぐらいは助けてもらえるかと」

法王は肩を落とし

「しかたない、使者として行ってくれんか、私は残りをまとめておく」

「はっ!一命をかけて行いたいと思います」

カインズは部屋を出ていった

「なんでこうなったのだ・・・」

朝には誇らしい大軍勢だったのが、夕方にはほぼ全滅等とは・・・

法王は絶望にうちひしがれていた


戦闘を行い上機嫌なユウヤのもとに鎌鼬がきた

「陛下、御前失礼いたします」

「うん?鎌鼬か?前線に行ってたんだろ、ケガしてないか?」

「はっ!ケガなく手柄を立てて参りました、しかし、今はその話ではなく、法国から降伏の使者が参りました」

「ケガが無くて何より、それに降伏?今さらだけど話は聞くかな。連れて来て、あと、一時戦闘中止を伝達してもらえる?」

「はっ!かしこまりました」

風と共に鎌鼬の姿はなかった

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