第46話 宿

宿の部屋にて

「チカよかったのか?おやっさん達と一緒でもいいのに」

「ううん、お父さんとお母さんが元気なのわかったし、あの二人に心配はいらないよ」

「そうか?しかし、また、おやっさんにからかわれるネタが増えて、俺は心配」

次会った時は絶対ヤったか聞かれるなぁと不安な未来を想像しながら

「頑張って、あ・な・た」

「うわ~チカもからかうなよ~」

俺達はじゃれあってたらベッドの上でチカを押し倒す形になっていた

二人は目があい、チカはそっと目を閉じた

『この雰囲気はマズイ』

と思ったが俺は引き込まれるようにチカの唇に唇を重ねようとしていた ・・・


コンコン

ドアがノックされ俺はチカから飛び退いた

「あれ、だれだろ?ちょっと出てくるね」

俺はあと少しでキスする所だった事に汗をながしつつチカに言った

「むーう、いくじなし」

チカは不満そうだったが14才に手を出しちゃダメだと自分に言い聞かせドアに向かった

「どちらさまですかー?」

「お休みのところ申し訳ありません、お客様に領主様の使いの方が訪ねて来ております」

「兵士?なんだろ?何か言ってました?」

「いえ、お客様に会わせろとだけ伝えてきております」

「仕方ない、少々お待ちを身支度してから伺います、どちらでお待ちですか?」

「フロント横の応接室にてお待ちいただいておりますので準備が出来ましたらお越しください」

「わかりました」

俺はチカの元に戻り説明し、身支度を整えた

その際、チカに転移アイテムをいつでも使用出来るように伝えた

「何があるかわからないから気をつけて」

「ゆうちゃんもケガしないでね」

二人は覚悟を決めて応接室に行った


「お待たせしました、ユウヤと申します」

「わたしはユウヤ妻のチカと申します」

俺はチカを一度見たが言った以上このままいくことにした

「本日はどう言ったご用件でしょう?」

「領主様がお主達を招聘しておる、明日、領主邸に来るように」

「用件の内容とかはわからないのでしょうか?」

「平民は黙って来れば良い!」

「では、明日は自分だけでよろしいか?」

「二人でこいと言っておろう、ツベコベ言わず来るように!」

言いたい事だけ言って使者は帰っていった


「なあ、チカ今晩中に撤退するか?」

「用件もわからないし、明日行ってみましょ、何かあったら逃げましょう」

「チカに危険な目に会わせるのはちょっとなあ~」

「ゆうちゃんだけが危険なのもダメです、二人で乗り越えよ」

「わかったよ、でも警戒は忘れたらダメだよ」

「はーい」

「さあ、今日は早めに休もうか」

「う、うん部屋に行こ」

顔を、赤くしているが別のベッドだよ~

と思いつつ、同じ部屋で寝る事に抵抗が無くなっている自分に気付き、いつまで耐えれるかなぁと不安になるのだった

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