第34話 クレーム

倉田に子供を殺された侯爵は皇帝に直訴していた

「陛下、倉田とかいう無礼者はなんなのですか、私の子供がなぜ殺されなければならないのですか?」

「ああ、命令違反をしたからだと聞いておるが」

「多少の命令違反ぐらいで、子爵になったばかりの成り上がり者が侯爵たる我が家の子供を殺していいはずがないでしょう、陛下ここは貴族の秩序の為にも厳しい処分を求めます」

侯爵は知らなかった、皇帝一同ここにいる重鎮達は倉田に屈服していることを

「いや、倉田に罪は問えない・・・侯爵には悪いがここは諦めてくれないか?その方がソナタにも我々にもよいのだが」

「陛下、何をおっしゃるのですか?そのような弱腰だと成り上がり者は付け上がるだけですぞ、陛下が動かないのならば、私が始末しますがかまいませぬな」

「始末できるのならなぁ・・・い、いや、余は命令せんぞ、止めろとだけ言っておくいいな」

皇帝は倉田がこちらに来るのだけは阻止したかった

「でわ、失礼します」

侯爵は怒りながら後にした


「おい、すぐに決闘の申込みをいたせ、成り上がり者を始末してくれる」

侯爵は決闘にて始末することにした

「あと、我が家に滞在している、ヤマダ殿に代理人として出てもらう、素性はわからぬ人だが並外れた剣の腕、役立てて貰おう」

侯爵は倉田に辱しめを与える為に闘技場を押さえ、人前で負ける姿を見せようと画策していた

「念のため、兵も配置しておくか・・・」

始末するための準備を整えていた


「倉田様、お手紙が届いています」

マリアが訓練所に手紙を持ち現れた

「お手数をおかけしますな、しかし、このような些事、侍女にでもやらされば良かったのでは?」

ふと、思った疑問を投げ掛けた

「わたくしが倉田様にお会いしたかっただけです、お邪魔でしたでしょうか?」

「そんなことはありません、ん?これは?」

手紙を軽く読んだ倉田が声をだした?

「いかがなされました?」

「いや、俺と決闘したい御仁がいるらしい、ナイナー侯爵?だれだ?」

「ナイナー侯爵様ですか?建国からの、お家で皇都近くに領地を持つ方ですよ」

「ふーん、まあ、ケンカを売ってくるなら買うだけだが、マリア受けるとの返答しておいて貰えないか」

「わかりました、でも、お怪我をなさらぬようお気をつけてくださいね」

「怪我する相手がいるとは思えぬが、気遣いありがとう嬉しいよ」

マリアは笑顔を返した


倉田とナイナー侯爵の決闘は皇都中にすぐに伝わり

決闘当日、闘技場は満員となっていた

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