第26話 脱出

「オーイ、ケガは無いか?」

シンが仲間に声をかけていたすると

「おー大丈夫だ、お前も落ち着いたか?」

カズマが代表して返答してきた

「ああ、スッキリしたたまには暴れないとな」

「ほどほどにしとけよ」

「ところでゆうちゃんは?」

「見かけてないな?やられるとは思ってないが」

「見てないのは奥の部屋か、行ってみるか」

シンが奥に向かった為、みんなも一緒に着いていった

奥の扉を開ける前に真剣な表情でシンがみんなに問う

「お楽しみの最中だったらどうしよう?」

「お前じゃないから無い、さっさと開けろ」

「初めてだったら、悪いじゃん?もう少し待った方がいいかな?」

「やかましい」

そう言うと扉を開けた、そこには

おじょうに膝枕され寝てるユウヤの姿が

「なにイチャイチャしてるの?ねえ、お前もシンと一緒になったの?」

カズマは寝てるユウヤに問いかけるが寝ている為、返答はなかった

「イチャイチャしてないからね、助けてくれたあと力尽きた見たいで寝ちゃったの、一度はロビーに行ったんだど、賑やかだったから静かな部屋に移動してゆうちゃんを休ませてあげようと」

「へぇーそれで膝枕ですかチカもやるね」

エミはからかうように話かけた

「そんなんじゃないから、枕が無いと寝にくいだろうし、一緒にいたかったし・・・」

ニヤニヤ眺めているみんなの前にチカは段々声が小さくなった


「さて、それよりこれからどうする?かなり派手に暴れた以上、対処しなければ俺達でもいずれは殺られるだろう、ゆうちゃんが起きてれば何か考えそうだが」

シンは今後の事をカズマに聞いてきた

「取りあえず、街から脱出かな?ギルドから野宿に使えそうなものはすでに回収したし」

「なら、早い方がいい、これより南の森に向かい、門を強行突破し、その後、森に潜伏する、その後は起きてきたゆうちゃんに考えさす」

「決まりだ」

俺達は移動するため荷物をまとめていると表から

「セイコー騎士団である、賊よ、すみやかに投降いたせ」

「ちっ!早くも来たか」

「シン何処から突破する?」

「正面から!俺が先陣で斬れるだけ斬る、乱れた所を2陣でナオが続き、道を拡げろ、その後、エミ、イヨ、それとキコにゆうちゃんとおじょうを乗せて続け、リョウタとタクミは牽制してみんなを護衛、殿はカズマに任せる」

「「了解」」

「では、行くぞ!」


飛び出し、最初の一撃で馬に乗った偉そうな奴の首を取った、次に辺りを凪払う、

『しめた弓兵がいない』

幸いな事に弓兵を連れてきていない様だった

『これでこちらのケガ人減らせるぞ』

少しホッとしながら

辺りの戦意のある奴を片付けたあと

「みんな行くぞ!ナオ着いてこい!」

一挙に突破をはかった

勢いに負け、兵士が道を開けたので南門に向かって突き進んだ


「さて、門はどうしよかな?」

門を見ながら身を隠し状況を確認しているが

兵士もそこそこ集まってるようで簡単に突破は難しそうだった、すると

「シン!どうなってる?」

やっとユウヤが、目を覚ましたみたいだった

状況を説明すると

「人が少ない城壁に向かおう、後は壁を破壊して突破だ」

無茶を言ってるが何か考えがあるのだろうと

少し離れた人気の無い城壁に向かった


「さて、どうやる?」

シンが聞いて来たから

「草薙の剣で穴を開けてやる」

感覚的にやれる事が伝わってくるが

「出来るのか?」

シンは確認してくるが?

「だめです、ゆうちゃん、さっきまで魔力切れで寝込んでいたのですよ?回復してないのに神具の使用は認めません」

チカが反対してくる

「お願い、あと一回だけ、大丈夫、加減するから」

「だめです、どうせ無茶するんでしょ!」

珍しくく聞き分けてくれない

どうしようと考えていたらエミが

「チカちゃん、男の子は格好つける時があるの、ゆうちゃんは今、その時が来てるの、それを邪魔しちゃダメだよ」

「だって、また倒れちゃうんだよ、やだよ、そんなの見たくない」

「そんな無理する男の子に惚れたんだから仕方ないじゃない、あとでうんと怒ったり、甘えたりしなさい」

「エミさん」

チカは涙を浮かべながらエミを見たあと

「ゆうちゃん、見届けますからやってください、あとでタップリお説教しますからね」

俺を真っ直ぐ見つめてきた

「あーなんか照れ臭くなるのでその辺で、説教は軽めでお願いね、さあ、時間も無いからさっさと壊すか」

俺は草薙の剣に力込めたが加減を間違え、思ったより魔力を吸われた

「ありゃ?あーチーカー」

「なに?」

「ゴメン、たぶん、倒れるからあとよろしくね」

「ち、ちょっと」

「はっ!!」

俺は草薙の剣に貯めた魔力を解放しながら振り下ろした


目の壁は無くなり外が見えるようになっていた

「なかなかの威力だなぁ~」

そう言うと俺はまた、意識がなくなった

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