見えてるものと見えないもの
山田維澄
第1話見えてること
私には今、気になっている人がいる。こんな言い方をすると恋愛的な何かだと思われるかも知れないが、残念ながら違う。気になるというのは人間観察的な意味で面白い、興味深いということだ。なので、改めて言おう。私には、興味のそそられる人がいる。
それは私のクラスの副担任、新人女教師の
さて、では何故この牧田先生に興味をそそられるのか。それは、この先生が非常に分かりやすいからだ。牧田先生はどうやらうちの担任である
HR中はいつもガン見。話をしている時だけでなく、並んで歩いているだけで嬉しそうにしているのだ。気付かない方がおかしい。と私は思っているのに、私以外気付いている気配がある人はいない。鈍いのか、ただ単に教師に興味がないのか。
鈍いと言えば永川先生だ。こんなにも好意を向けられていると言うのにどうして気付かない?あぁ、もしかしてあれですか。好意は向けられなれてるとかそういう感じですか。気付いているけど無視してるみたいなそんな感じですか。
でも、永川先生がそんな人であれば、牧田先生も、女子生徒たちも永川先生を好きになっていないかもしれない。とかく人間観察が好きな私の方が、そうでないことを分かっているのかも知れない。
まぁ、牧田先生には機会があれば聞いてみますか。
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