第6話 むかしむかしのエタったファンタジー、4話め

あり得ないくらいお待たせしましたm(_ _)m

主人公登場です。


やはりミスはそれなりにありましたので、誤記や語意の勘違いなどは訂正致しました(-人-;)

そのまま書くのはいくらなんでも、気持ちが許しませんでした(;´д`)

昔の自分のバカーっ!(>_<)


でも、いくらかは目を瞑りましたよ。

姫様さらわれたのに、お祭り取り止めたり、姫様急病とかの御触れを出さないとか(;´д`)←あり得ね~っ……orz


お楽しみ頂けると良いのですけど( ̄▽ ̄;)

終了(エタる)まであと一話分ですね(^_^;)


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 イルスの誕生記念の式典を明日に控えた今、街に溢れた人々のにぎわいは頂点に達しようとしていた。

 宿屋や酒場は、旅人ではち切れんばかり。

広場に続く通りには簡単に組み上げられた店や見せ物小屋などが、所狭しと立ち並んでいた。

 街は前夜祭の盛り上がりを見せ、昼夜続けて馬鹿騒ぎが続けられるはずである。毎年の事であった。


「おばさん、これ二つね」

 果物を抱えた男は人混みから抜け出して、広場の泉の前になんとか隙間を見つけ出して座り込んだ。

 男は活気あふれる辺りの様子を心から味わい、それから果物にかぶりついた。

彼が今日初めて腹に入れる食べ物だ。

 彼は満足げにもう一口噛かじると、泉の石組みの縁に腰掛け直す。

彼にとっては六年ぶりに訪れる街だった。

久しぶりに会う人たちのことを思い、心の中で微笑む。

 彼がここに居たのは二ヶ月ほどだったけれど、ここで出会った人たちの事は、まるで昨日の事のように思い出せた。


 両親の亡くなった後に、彼を引き取って育てようとしてくれた叔父ガイル。

彼は、自分の小さい頃からの夢だった、- 世界を旅して回ること -について、快く聞き入れてくれ、そればかりではなく旅に必要なものや、叔父自身の体験を踏まえたいくつかの注意することや、そして自分がこれから出て行く世界についての多くの話を聞かせてくれ、いろいろな知恵を与えてくれた。

 ここで出会い、半年間共に旅したトーマスと、その師イリア。

彼らと共有した楽しかった時の事を思い出して、彼は少し悲しげな微笑みを浮かべた。

彼らが生きていたなら、ふたたび会う事になっていた。この日、この街で再開する約束をしていたのだった。

 そしてイルス…。


 彼はその時、自分の方を見ている少女に気づく。

彼は少し照れくさそうに笑い、立ち上がると少女に近づく。

腰を屈めながら話しかける。

「何か用かい?お嬢さん」

 少女は少し小首を傾げながら、彼の手の果物を指す。

「これかい?どうぞ」

 彼が少し微笑んで差し出すと、少女は目を輝かせて果物それを受けとる。

「ありがとう!!」

少女の笑顔が、彼の中のイルスとだぶる。


「イルス!!何やってんだ、行っちゃうぞ!!」

 向こうで、少女を呼ぶ少年の声がする。

「あ~ん!!待ってぇ!!」

「ねえ!!イルスって言うのかい!!」

彼は走って行こうとする少女に声をかけると、少女は振り返って大きく頷き、少年を追って人込みに消えた。

 少しの間笑顔で少女を見送った彼は、噛りかけの果物にかぶりついて終わらせてから、人混みへと足を向けた。

そのまま進めば、城へ向かう道へと出るはずだった。


  ◇


「痛いわね!!早く放しなさいよっ」

 兵士の手を振りほどこうともがいている年若い女性は、押さえつけている兵士に目的地の部屋へと放り込まれる。

「ここでお待ちいただけますかっ」

 兵士は力む口調とは裏腹に、ていねいな言葉で彼女を突き放つと、一息つく。

「のちほど大公様のお話があります。それではっ」


 彼女の手が扉に届くより速く、兵士は扉を閉めると、さっさと鍵を掛けた。

「何よ!!馬鹿ていねいな言葉なんか使って!!どうせなら、もっとていねいに連れてきたらどうなの!!」

彼女は豪華な扉を思いきり蹴りつける。

「そりゃあ無理だろ。口論のあげく、兵士を殴りつけて逃げようとしたんだから」

 彼女と一緒に連れてこられ、同じ部屋に放り込まれた男はそういって肩をすくめる。

「だって力ずくでも来てもらうって言うんだもの。ほとんど売り言葉に買い言葉よ。それより…」

彼女は男を凄い目つきでにらむ。

「ヴェマー。何であんたは私を助けなかったの? 私は押さえつけられてたけど、あんたは何もされてなかったでしょ!!」

「ぼくは抵抗しなかったからね」

「ヴ・ェ・マ・~」

「まあ待てよ。リルフィーナ、君だって何もしなければ、ぼくみたいに静かに連れてこられたさ。それに逃げる気なら、いつだって逃げられるだろ」

 彼はそう言うと、目で部屋の奥を示す。

奥では金髪の男が、薄笑いを浮かべながらこちらを見ていた。

「ほら、先客が迷惑そうだよ」


 気勢を削がれた彼女は改めてその相手を見た。

その顔立ちはかなりの美形であるヴェマーをしのぎ、神秘さすら感じさせる。わずかに尖った耳からして、森妖精エルフかそのハーフだろう。

金色の髪や瞳、同色の鎧とが見事に調和していた。

「ねえあなた。名前は何て言うの?私たちの名前は聞いてたんだからわかるでしょ」

 金髪の男は彼女の言葉には応じずに、薄笑いを浮かべたまま少し顔を背けて目を閉じた。

「あんた聞いてるんでしょ!!人間だからってなめると承知しないわよ!!」

「リルフィーナ~」

たける彼女はヴェマーになだめられて、なんとか自分の気持ちを抑えた。

同室のいけすかない男をにらみつつ、

「ま、いいわ。エルフなんかほっといて、逃げ出す計画立てましょ」


  ◇


 彼は焦る気持ちを抑えて人の波にまかせ、城への通りをゆっくりと進んでいた。

 食事を取るために彼が立ち寄った酒場は、一つの噂で持ちきりだった。

姫(大公の娘)が竜にさらわれ、救出に向かった兵士たちが全滅したらしいという話で。

 昨晩の城の館の出火も、巨大な羽ばたきのような音を聞いた者が何人もいることから、兵を出したことに怒った竜が城へ現れて火を放ったのではないかという尾ひれまで付いていた。

 彼には本当かどうかは判らなかったけれども、その兵を率いていったのが叔父のガイルであるという噂が気にかかった。

本当なのか…。それにイルス…。


 彼の脳裏に、少女の頃のイルスが浮かぶ。

もしも噂が本当なら…。

彼女イルスはあの時にこう言っていた。

「ねぇリルフ…」

彼はあの時の自分の答えた言葉を復唱するように思い出し、決意を固めた。

 城へと着いた彼は、大きく息を吸うと、険しい様子で警備をする衛兵の元に近づくと、言葉を切り出す。

「私はリルフ・ファイン。叔父に会いに来ました。

 叔父は…。ガイル・フェンナーは!!」


  ◇


 導かれるままに廊下を歩いていたその男は、何か釈然としないものを感じていた。

わたくしはジムと申します。公女殿下の危機を救いに参りました、魔法使いにてございます」

城の入り口でそう言った彼の事をじろじろと見た兵士は、上官らしい男と話し、しきりに頷きあってから彼の事を城の内へと導いた。


 まさか通されるとは、彼自身思ってもいなかった。

彼のような薄汚い格好で、ギルドの印も紹介状も持たない胡散臭い者など追い払われるのが常だからだ。

この世界に紛れて来てしまってから、依る辺を持たない彼は、自虐的な楽しみも兼ねて、さっきの口上のような事をあちこちでって来たのだが、城の中へ通されたのはこれが初めてなのだった。

「噂は本当だったのか…。まぁ、俺一人でも、竜の一匹くらいは倒せるけどな」

兵士の後ろでそんな事を小さく呟いた。

 中庭の無惨な様子を思って少し背筋が寒くなったが、彼はすぐに頭を切り替えて、未だ見ぬ褒美を夢見た。自分の装備は限られているうえに金食い虫なのだ。


「ここでお待ちください」

彼はそう言った兵士に、部屋へと押し込まれた。

 よろけるように中へ入った彼は、鍵をかけられる音を聞きながら既に先客がいることに気づく。

「これはお仲間のようですね。三人ですか。わたくしは…」

その男は三人を代わる代わる見つめて話していたが、彼は何かに気づいたように食い入るような目で金髪の男を見据える。

「あんたはっ…、まさか!!」

「あなた、あいつを知ってるの!?」

リルフィーナは薄汚れた姿のその男にそう聞いたけれども、彼は彼女の問いには気づかずに、じっと食い入るように金色の戦士らしき男を見据えたままだった。


  ◇



---


やっと仲間が登場しました(^_^;)


そして次回で、主人公と仲間たちの顔合わせです。

そしてエタります←要らん情報です( ̄▽ ̄;)


見直すと、いろいろ不備ですよね(;´д`)

直しているときりがないので、あきらめた部分が多いです。orz


書いておいてなんですけど、書きながら目にした方に申し訳なくなるのはダメですよね。そんな気持ちになります(;´д`)

本当にすみませんm(_ _)m



文章的にはそれなりですけど、←ダメ出しの多さはともかく。

自分の中でこりゃあダメダメだ!と考えるのは、中断してしまった物語だからでしょう。


どんなに稚屈でも終わらせないと、少なくとも切りの良い締めを迎えさせてやらないとならない。

そんな風に再認識しましたね(;´д`)


自分、いろいろうずたかく積もってますから、頑張らないとっす( ̄▽ ̄;)

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