設計図
第3話 奮い立たせるもの
心なしか妹に似ているような気がした。
凛とした佇まいとどこか幼さを感じ、オレの心を癒してくれる。
オレは四人家族の長男として生まれ、三つ離れる妹がいた。兄妹ゲンカもなく、落ち込んだ時にいつも励ましに来てくれる心優しい妹。
そんなある日、晃大の元に訃報が入る。
数えきれない程の兄ちゃんと呼んでくれた妹はもうこの世にいない
“悲しい”
という言葉では足りないほどの喪失感に見舞われる。
どうして?
あんなにも傍に居たのに......
オレが頼りないばかりに......
不確かな思いが自分を責め続けた。この気持ちすら妹に届かないのに......
突然の別れから時は過ぎ、気づけば一年が経っていた。オレはすっかり引きこもってしまった。ぽっかり空いた穴が、どれだけ妹に救ってくれたのかが、痛いほど感じる。
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