創作?の話

 投稿した『あなたの願いを叶えます。』の創作について2つほど。


①たった1つの望み、という題材について

 望みなんてものは生きている限り際限なく生まれてくるものです。あれが食べたい。あの人に好かれたい。もっと上手くやれるようになりたい。等々。

 ならば、たった1つの望みと言われれば、死ぬ間際の望みに他ならないだろう。と考えました。正確に書くのならば、最後の1つの望みと言い換える事ができます。これをテーマに書こう、と決めて自作は書きました。

 次に問題となるのは、望みをどう表現しようか、という点です。直接、私の最後の望みはこれです。と主人公に言わせるのは私の趣味ではなく、もっと言えば望みという言葉すら使いたくなかったのです。

 ではどうするか。と考えた結果、最後の願いを叶える主人公というアイデアが浮かびました。設定については、昔読んだ本から拝借した、というのは先に書いた通りです。望みを客観的に観測できるのは願いという形になるだろう、と思ったしだい。

 しかし、重要な点として、望みと願いは近似してはいますが別の概念だということ。願いを知ったとしても個人の望みを把握できたとは言えないでしょう。故に、主人公は願いを叶えはするけれども相手の望みまでは把握できない、といった流れにしたいと思った訳ですが、なかなかどうも伝わるように書けたとは思えません。

 大雑把に言うとこんな感じで書きました。


②登場人物について

 私は文章を読むと絵が浮かぶタイプです。創作については、まずは絵が思い浮かび、それを何とか文章に落とし込もうと苦労しています。

 さて、本題の登場人物についてなのですが、今作に限らず私の書いた小説の登場人物の気持ちは把握できません。こういった生い立ちがある、外見はこんな感じ、これからどうなる、とかはわかるのです。しかし、それを書くのには若干の負い目があります。もしかしたら知られたくはないかもな、と思ったりするので、これらの点は必要がなければ書きません。

 なんと言いますか、作品の登場人物と自分には結構な距離感があるのです。私の解釈ではこう考えている、とは思うのですが、それが正解だとは確信できません。解釈違いがあったとしても、自分が間違った解釈をしてしまったのでは、と思うこともあります。

 たぶんこの為だとは思うのですが、手癖で書くと淡々とした文章の羅列になってしまうのです。なんとか感情を乗せた文を書こうと思っているのですが、書く度に苦労しているところです。


終わり。

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