東ノ国ハラスメント対策連合
東ノ国 東京都 某区 区民センター A会議室
そこに、様々な県から集まった人たちがいた。
議事録には彼らの名前がある。
参加者;
会議では次のような声が聞かれたという。
「
東ノ国 某会社 Z応接室
ある幹部が、部長を応接室に招き、深々とした椅子に座らせた。
二人とも名札は隠されていて見えない。
「我々にいちいち証拠を出せとか、資料を残せとかいう嫌がらせ。これを何という?」
「それは、嫌がらせ…なのですか?」
「君は分かってない…。証拠を残さなくてよければ、手段を選ぶ必要はない。そのことを忘れたか。」
「では、エビデンス・ハラスメントですね。」「そうだろう。」
「つまり次に狙うのは…、エビハラですね…。」
幹部は静かに頷いた。
「我々は、静かにやりたいだけなのにね…。」
神がこれを見ていた。
春の暖かい日だったのに。
東ノ国の
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翌日。
「ただの風邪ですよ。薬出しておきますから。2−3日でよくなるでしょう。」
「先生、いつもありがとうございます。」
「海老原さん。ここ最近、寒いですから、気をつけてくださいよ。」
「先生も無理なさらないで。」
それで確かに風邪は治ったのだ。
しかし寒気がひかない。
そしてある日、粕原という男から連絡があった。SNSの書き込みを見たという。粕原は、メッセージで簡単な挨拶を済ませたあと、こう告げた。
「とにかく、まだご無事でよかった。」
海老原が何のことかと身構えた。
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