雫が枯れないように。
京我華流
プロローグ
もし、あなたに会っていなかったら、私はあなたの髪の先がひからびるその瞬間も何も知らずにいたかもしれない。
でも、あなたに会った、今でもあなたの髪の先がひからびるその瞬間も何も出来ずにいる。
それは今まで私たち人類がしてきた罪なのだろうか。私たちがしてきたことの代償なのだろうか。
そんなことを今日もいつものあの屋根の下で考えている。なかなかやまない雨に降り込まれながら。
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