第336話 今後の予定は……
「ふん、ふん、ふふん〜」
クソ女神への忠誠心が高い元熾天使で現堕天使のペトロを説得して、私の陣営に引き摺り込む。
それなりの手間と時間が掛かると思ってたのに……
まさか、ペトロの方から私の仲間に入れて欲しいって言い出すとは!
これって、やっぱり私のカリスマ性のおかげかな?
むふふっ! 私ほどになると何もしなてなくてもカリスマが溢れ出しちゃうのだ!!
『カリスマが溢れ出すって……』
まっ! 何はともあれ、これは非常にラッキーだわ。
ペトロを私の陣営に引き込むのに多少の時間が掛かると踏んでたから、その間は何もせずにちょっとした休息ターン。
数日から長かったら2週間ほどは小康状態の睨み合いになる予定だったけど。
これで心置き無く次のステップに進める!
「う〜ん」
でも、休む暇も無く次々と攻撃を仕掛けて疲弊させるのも良いけど。
ジワジワと時間をかけて精神を磨耗させるってのも良いかも。
「如何いたしましたか?」
「速攻で攻めて、休む暇を与えないか。
時間をかけて、ジワジワ追い詰めるか、迷ってる」
「なるほど。
そうですね……私ならあの愚か者共に休む時間など与えずに捻り潰します」
「ふむ」
相変わらず、シルヴィアは見た目に反して結構物騒な事をけろっと言うな。
まぁ悪魔になって、その直後に今や懐かしきエルダーリッチさんを黒焦げのボロ雑巾にしてたし。
シルヴィアが物騒なのは今に始まった事じゃないけど。
「
「う〜ん、私なら時間をかけてジワジワと嬲り殺しにします」
「私もミリアと同じです。
獲物をゆっくりと、確実に追い詰めて仕留めるのは結構楽しいですからね!」
ふむふむ、ミリアとミーシャはじっくり派か。
「うふふ、私もお2人りと同意見です。
愚かな愚者には自身がゆっくりと確実に死に向かっている実感を感じさせ絶望を与えてやる必要があるではないでしょうか?」
「しかし……普通の方なら絶望するでしょうけど、勇者を始めとする一部の者達は陛下が臆しているとか、逆に勘違いすると思います。
真正面から圧倒して叩き潰した方が良いと思います」
嗜虐性の強いノワールはじっくり派で、真っ直ぐな性格のリリィーは速攻派。
これで、じっくり派3、速攻派は2。
「僭越ながら私もレフィー様を害した愚か者共は早急に駆除すべきだと思います」
真面目なレヴィアは速攻派か。
これで3対3!
「私は……レフィーお姉様が良いと思った方にするべきだと思います」
「私も〜、アリーちゃんと同じです〜」
お、おぉう。
そう来たか、アリーとベルは私が選んだ方かぁ。
「あ、あのぉ……」
「ん? どうかした?
ペトロはどっちが、良いと思う?」
「えっ! わ、私ですか?
私は……って、そうでは無くてですね!」
えっ、違うの?
新入りだから自分の意見を言い出しにくくて遠慮してるんだと思ったんだけど。
じゃあ、どうしたんだろ?
「その……私がこのような事を言うのはなんですが。
そんなに簡単に、私を配下に加えてしまってよろしいのですか?」
「ん?」
「わ、私は貴女様と敵対していた者です。
アナスタシア様の指示があったとは言え、かつて人々が貴女にした仕打ちも黙認して……」
「過去も、過程も、当人の意思も関係ない」
ふふふっ! これぞ、強欲!
「言ったハズ、私は強欲の悪魔。
欲しいモノは必ず手に入れる。
ペトロはもう私のモノ、私がそう言うんだから、ペトロは私に仕えるべき」
これぞ! 傲慢っ!!
「それに……ペトロはもう私のモノ。
ペトロの主人は私、だからアナスタシアに敬称をつけたらダメ」
『強欲で、傲慢で、嫉妬深いね〜』
これは嫉妬では無い!
私の事は貴女様なのに、クソ女神の事はアナスタシア様ってのはいただけない。
クソ女神なんてクソ女神か呼び捨てで十分! それよりも私の事をレフィー様と呼ぶべき!!
「そう、ですか……そうですね。
ふふふ、わかりました。
私は貴女様の……主様のモノ、これより誠心誠意お仕えさせていただきます」
主様!
ふふっ、むふふふ! 良い! それはそれで良い響きじゃんっ!!
「ふふん! それで良い」
『ぴろん!
ユニークスキル〝
……何かユニークスキルを獲得したのは良いとして、嫉妬してないって言ってるのにっ!
まぁ別に良いけど。
未来視のユニークスキルもあるし、後でステータスの確認をするとして。
「それで、ペトロはどっちが良い?」
「えっと……私も主様がお決めになられた方が最善かと思うのですが……」
「ふむ」
となるとだ。
女性陣の意見としては、じっくり派が3、速攻派3、どっちでも派も3ってわけか。
後で男性陣の意見も聞かないとだけど……
「じゃあ、暫定的に折衷案で行くことにする!」
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